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羽田新ルート|都の騒音測定データ、騒音発生回数が過去最多を記録したのはなぜか

東京都が平日の毎日公表している羽田新ルートに係る騒音データ。

荒川沿い北上ルートだけでなく、都心低空飛行ルートでも、騒音発生回数が過去最多を記録したのはなぜか。


もくじ

荒川沿い北上ルート、騒音発生回数が増えている

東京都は羽田新ルート周辺の騒音測定局(5か所)で測定した騒音モニタリング結果(速報値)をタイムリーに公表している。

筆者は東京都が公表したデータを元に随時可視化している。

※詳しくは、「羽田新ルート|東京都の騒音測定データを可視化※随時更新」参照。

 

最近気になっているのは、北風時に羽田空港を出発して荒川に沿って北上するルート(運用時間帯は、午前7時~11時半と午後15~19時)の騒音発生回数データ。12月25日に過去最多の116回を記録したとも思ったら、12月29日に記録を更新し122回に(次図)。

騒音発生回数(北風時)都測定データ
羽田新ルート|東京都の騒音測定データを可視化※随時更新」より

 

冬は北風運用が多いので荒川沿い北上ルートの飛行回数が増加するのは分かる。でも、オミクロン株対応の水際対策措置として、昨年11月30日に発動された「全ての国・地域からの外国人の新規入国の停止」は当面の間継続されることになっている(外務省 22年1月6日)。外国人の新規入国停止をしているのに、飛行回数が増加しているのは、国内便が増えているからなのか……。

都心低空飛行ルート、騒音発生回数の最多記録を更新

そんなことを考えていたら、都心低空飛行ルートのほうも1月2日、騒音発生回数の過去最多を記録した。渋谷区立猿楽小学校(A滑走路到着ルート)46回、渋谷区立千駄谷小学校(C滑走路到着ルート)85回(次図)。

騒音発生回数(南風時)都測定データ
「同上」より

騒音発生回数は通過機数を上回る場合がある

この時期は北風が吹くことが多いので、荒川沿い北上ルートの騒音発生回数が多いことは分からなくもない。でも、南風時に運用される都心低空飛行ルートの騒音発生回数が1月2日に最多記録を更新したのはなぜなのか?

考えられる理由は二つ。

ひとつは、荒川沿い北上ルートと同様、国内線の便数が増えた可能性があること。

もう一つは、東京都の騒音計測システム上の問題。以下、詳述する。

航空機が測定局上空を通過すると、暗騒音+10dB以上の騒音値をSlowモードでカウントすることになっている。通常であれば、航空機が1機通過すれば騒音発生回数を1回としてカウントするはずだ。でも、航空機1機に対して、騒音発生回数を複数回カウントしているケースがあるのではないか。

筆者がそのように推定したのは、東京都が公表している騒音発生回数に対して、国交省が「羽田空港飛行コース」で公表している「航跡動画」を元に筆者がカウントした羽田新ルート通過機数が少ない場合が散見されるからである。

航空機1機に対して、騒音発生回数が1回以下ならば、「騒音発生回数÷通過機数」の値は1を超えないはずなのだが、実際にはそうはなっていない(次図)。

騒音発生回数(都データ)÷通過機数(国交省データ)

「だから東京都の騒音測定データは間違っている」ということを言いたいのではない。騒音発生回数は通過機数を上回る場合があるので、騒音回数の増加は通過機数の増加とは必ずしもリンクしない場合があるという認識が必要であるということを言いたいのである。

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2021年6月1日、このブログ開設から17周年を迎えました (^_^)/
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