国交省は 「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」を10年ぶりに改訂。
同ガイドラインに基づいて、修繕積立金の額(目安)を簡単に計算できるアプリ『修繕積立金の妥当性チェック(改訂版)』を作ってみた。もちろん無料。
「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」見直し
国交省は9月28日、 「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」の見直しを公表。
10年ぶりに改訂された主なポイントは以下の2点。
- 修繕積立金額の目安の見直し
- 適切な長期修繕計画に基づく修繕積立金の事例を踏まえ、目安とする修繕積立金のm2単価を更新
- 修繕積立金の目安に係る計算式の見直し
- ガイドラインのターゲットとして既存マンションも対象に追加し、修繕積立金額の目安に係る計算式を見直し
修繕積立金のm2単価、大幅に上昇
ガイドラインの改訂によって、修繕積立金のm2単価が大幅に上昇(次図)。
「マンションの修繕積立金に関するガイドライン 新旧対照表」P6(PDF:748KB)より
改訂前後の修繕積立金のm2単価を1枚にまとめたのが次のグラフ。
5千m2未満の小規模マンションとタワマンを含む20階以上のマンションの上昇が著しいことが分かる。
※グラフの上・下値は、事例の3分の2が包含される幅である(事例の上下6分の1は除外されている)ことに要留意。
機械式駐車場の修繕工事費、改定後のほうが下がっている
上記の修繕積立金には機械式駐車場の修繕工事費分は含まれていない。
ガイドラインの改訂前も後も、機械式駐車場がある場合には、別途、機械式駐車場の修繕工事費を加算することになっている(次図)。
「マンションの修繕積立金に関するガイドライン 新旧対照表」P7より
改訂前後の「機械式駐車場の1 台あたり月額の修繕工事費」を1枚にまとめたのが次のグラフ。
改定後のほうが機械式駐車場の修繕工事費が下がっているのが特徴。
ただし、ガイドラインには次のような注釈があることに要注意である。
機械式駐車場には、屋外・屋内、地上・地下等の様々なタイプがあるため、修繕工事費は個別性が強いことに留意しつつ、適宜ご参照ください。
『修繕積立金の妥当性チェック(改訂版)』公開
改訂ガイドラインに基づいて、修繕積立金の妥当性を簡単に計算できるアプリ『修繕積立金の妥当性チェック(改訂版)』を作ってみた。もちろん無料。
購入を検討しているマンションの修繕積立金をチェックしてみよう!
あわせて読みたい