国交省の従来の説明では、南風時は15時から19時(うち3時間)都心上空を通過する到着ルートが運用されることになっている。
南風時の珍事!?(4月11日)
4月11日(土)の午後、羽田では南風が吹いていたのに、都心上空を通過して羽田空港に到着するルートの運用がされなかった。なぜ北風時に荒川沿いを北上する出発ルートが運用されたのか?
国交省が運営しているサイト「羽田空港飛行コース」に公開されている4月11日15時~18時30分の「航跡動画」を元に、200倍速に編集しYouTubeにアップしたのが次の1分動画だ。
南南西の風、風速4~6mなのに、羽田空港から北に向けて次々に飛び立っていく様子が確認できる。
羽田新ルート20年4月11日15時~18時30分 - YouTube
念のため、気象庁が公開している羽田空港のアメダスデータを確認してみた(次図)。
ほぼ南風、風速4~6mである。
なぜ南風なのに都心低空飛行が実施されなかったのか?
国交省の従来の説明では、南風時は15時から19時(うち3時間)都心上空を通過する到着ルートが運用されることになっている。
南風が吹いていたにも係わらず、なぜ北風時に荒川沿いを北上する出発ルートが運用されたのか?
「みなとの空を守る会」の関係者が4月11日、国土交通省「羽田空港のこれから」に記載されている問合せ窓口に電話照会したところ、「管制官の判断による」とのこと。
当日の管制官の判断によるということ。
逆に北風なのに南風運用はあるかと聞いたらそれも可能ということ。
コロナによる減便、緊急事態宣言、また自宅待機の方に配慮したわけではないとのこと。
明らかに南風なのに、なぜ管制官はわざわざ北風時の運用をしたのか? よくあることなのか?
筆者の電話照会の経験を踏まえれば、問合せ窓口の回答(コロナによる減便、緊急事態宣言、また自宅待機の方に配慮したわけではない)を額面通り受け取ることはできない。
風速10ノット(5.14 m/s)程度の南風なら、追い風であっても北風時の運用をするようなお触れが本省から出ていたなんてことはないのか?
今後、南風が吹いた時の運用に注視していきたい。あと、管制官OBに意見を聞いてみたいところである。
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