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羽田新ルート|質問主意書(実機飛行確認期間中の落下物)

第201回国会(20年1月20日~6月17日)の衆議院の質問主意書93件(3月4日現在)のなかに、68番目として羽田新ルートに係る次の質問主意書が埋もれている。

初鹿明博 衆議院議員(立憲民主党⇒無所属)が2月20日に提出した質問主意書に対する政府答弁書が公開されたのでひも解いてみた。

読みやすいように、一問一答形式に再構成しておいた。
※時間のない方は、「質疑応答のポイント」と文末の「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

初鹿明博衆議院議員(立憲民主党)
初鹿明博 衆議院議員(3期、立憲民主党、 東大学部卒、50歳)

3月29日から運用が始まる羽田空港の新たな飛行ルートの南風運用について、国土交通省は2月2日から12日までの間、運航中の航空機を活用した「実機飛行確認」を行いました。


この実機飛行確認が行われた初日の2月2日に豊島区の住宅街で上空を飛行中の航空機から黒い物体が落下してくるのを親子で見たという記事が講談社のインターネットで配信している「現代ビジネス」に掲載されました。


目撃者が落下物を目撃した時間帯に運航していた航空機について国土交通省が確認したところ、16時51分~17時15分の間、全日空が4機、日本航空が2機、ソラシドエアが1機と海上保安庁1機の8機が飛行しており、これらすべての運行者に連絡し不具合がなかったか確認したが、特に報告はないと、前掲の記事で報道しています。


国土交通省は近隣住民への説明会で落下物を懸念する住民に対して、落下物が無いよう万全を期す旨の説明を行っていたが、実機飛行確認の初日から落下物があったとしたら、国土交通省が説明してきた対策では十分ではないということになり、近隣住民が納得出来る対策を打ち出さない限り、新たな飛行ルートの運用を予定通り始めるような状況ではないと考えます。


以下、政府の所見を伺います。

問1:記者以外に同日の同時刻に落下物を目撃した報告は?

この記事を書いた記者以外に同日の同時刻に落下物を目撃した報告はありましたか

答1:当該通報を行った者が御指摘の「記者」かどうかについては把握していない

御指摘の「2月2日」の事案(以下「本事案」という。)については、航空機からの落下物(以下「落下物」という。)の発生が疑われる事案として、令和2年2月3日に国土交通省に対して通報が1件なされているが、当該通報を行った者が御指摘の「記者」かどうかについては把握していない。

問2:氷塊だった場合、着陸後の点検で確認は可能?

落下した物体が部品とは違い氷塊だった場合、着陸後の点検で確認は可能なのでしょうか

確認が不可能である場合、氷塊であった可能性は排除出来ないと考えますが所見を伺います。

答2:氷塊が発生した可能性がある箇所が確認された場合には「確認は可能」である

本事案については、氷塊を発見したとの通報がないことや、航空機の運航者からの報告実績を踏まえると、お尋ねの「氷塊であった可能性」は低いと考えている。

また、お尋ねの「氷塊だった場合、着陸後の点検で確認は可能」かについては、例えば、「着陸後の点検」を行った航空機の機体において氷塊が発生した可能性がある箇所が確認された場合には「確認は可能」であると考えている。

問3:各航空機のギアダウンした地点?

部品や氷塊等の落下物は航空機が着陸のために脚を降ろすギアダウン時に落下することが多くあります。

豊島区付近で脚を降ろした航空機があったかを含めて8機それぞれどこでギアダウンしたのか確認すべきではないでしょうか。

各航空機のギアダウンした地点を確認し、その地点を明らかにして下さい

答3:調査を行う予定はない

本事案については、落下物を発見したとの通報がないことや、航空機の運航者からの報告実績を踏まえると、落下物が発生した可能性は低いと考えており、また、御指摘の「落下物」と「ギアダウン」との因果関係は必ずしも解明されているわけではなく、現時点において、お尋ねの「各航空機のギアダウンした地点」については調査を行う予定はない

問4:この事案以外に落下物についての情報は?

この事案以外に落下物についての情報は寄せられていますか。
あるならば、件数とその内容について具体的に明らかにして下さい。

答4:渋谷区にあるマンションの天窓に黒い汚れが確認されたとの通報が1件

本事案とは別に、現時点において把握している御指摘の「実機飛行確認」期間中における事案として、令和2年2月14日に国土交通省に対して、渋谷区にあるマンションの天窓に黒い汚れが確認されたとの通報が1件なされているが、同省の職員による現場検証の結果や航空機の運航者からの報告実績を踏まえると、当該汚れが落下物である可能性は低いと考えている。

雑感

質問書(約900文字)と答弁書(約800文字)は別々の文書なので、上記のように一問一答形式に再構成しないと、内容を的確に把握することはできない。

今回の質疑応答内容は、週刊誌的な読み物としては実に面白い。

週刊現代に掲載されたフリージャーナリスト福場ひとみ氏の豊島区内での目撃情報以外にも、渋谷区内のマンション天窓の黒い汚れ通報が1件あったことが明らかになった(国交省は「落下物である可能性は低い」としている)。

特に面白いのは、「氷塊だった場合、着陸後の点検で確認は可能なのでしょうか」に対する国交省の次の回答。

例えば、「着陸後の点検」を行った航空機の機体において氷塊が発生した可能性がある箇所が確認された場合には「確認は可能」であると考えている。

なんとも人を食ったような回答ではないか。

あわせて読みたい

今回初鹿議員が取り上げた、豊島区内での落下物目撃情報を分析した記事は以下:

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