不動産流通研究所は1月6日、不動産や住宅会社、関連各社トップの「2020年 年頭挨拶」をホームページに掲載。
不動産大手のトップが2020年の不動産市場をどのように見ているのか、該当部分を抜粋。最後に「まとめ」を記しておいた。
三井不動産
代表取締役社長 菰田正信氏
(2020年の不動産市場への言及なし)
三菱地所
執行役社長 吉田淳一氏
(2020年の不動産市場への言及なし)
住友不動産
代表取締役社長 仁島浩順氏
(2020年の不動産市場への言及なし)
東急不動産HD
代表取締役社長 大隈郁仁氏
国内経済の景況感全体は楽観視できない部分もありますが、不動産業界においては低金利の継続、住宅ローン減税等の政策的支援などに支えられ、都市中心部の利便性の高い地域を中心に住宅やオフィス、ホテルなどの需要は堅調に推移しています。
東京オリンピック・パラリンピック後の不動産景気を懸念する声もありますが、私はしばらくこの不動産市場の堅調さは続くだろうとみています。
東京建物
代表取締役社長執行役員 野村均氏
(2020年の不動産市場への言及なし)
野村不動産HD
代表取締役社長 グループCEO 沓掛英二氏
ラクビーワールドカップでも見られたように世界中から人々が集まり、世界に東京・日本の魅力が発信される一方で、インフラや東京の都市機能の発展、5GやICTの進化、人々のコミュニケーションのさらなる多様化など、ライフスタイルやワークスタイルの劇的な進化が加速していく年となるでしょう。
三菱地所レジデンス
取締役社長 脇 英美氏
2020年の住宅市場においては、単身・共働き・シニア世帯の増加などニーズが多様化し、選別の厳しいマーケット環境であるが、その中で当社が選ばれ続けるために、今まで以上にお客様に密着したモノづくりを行っていきたい。
長谷工コーポレーション
代表取締役社長 辻範明氏
これから数年は我慢の時期になると思いますが、新しい事業の種を蒔いて、再び成長を描けるように、今年一年“迅速果断”に皆で頑張りましょう。
大京
代表取締役社長 小島一雄氏
(2020年の不動産市場への言及なし)
まとめ
不動産大手トップ9名のうち、2020年の不動産市場の見通しに触れている人をあえて挙げるとすれば下記3名。
唯一楽観的な見通しを示したのは東急不動産の社長。三菱地所と長谷工の社長はいずれも厳しい見方をしている。残りの6名が不動産市場の見通しに触れていないことが、2020年の不動産市場の厳しさを浮き立たせているように思える。
- しばらくこの不動産市場の堅調さは続くだろう(東急不動産HD)
- 選別の厳しいマーケット環境(三菱地所R)
- これから数年は我慢の時期になる(長谷工)
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