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首都圏中古マンション市場動向(19年2月)|都心3区の成約単価は下落…

東日本不動産流通機構は3月11日、「月例マーケットウオッチ・サマリーレポート」(2月度)を発表。

同レポートには首都圏の中古マンション市場動向も記されている。

中古マンション

首都圏概況

  • 成約件数は前年比で1.8%増加し、1月に続いて前年同月を上回った。成約m2単価は前年比で3.8%上昇、成約価格は同3.6%上昇し、ともに下落した1月から再び上昇に転じた。専有面積は前年比マイナス0.2%と、ほぼ横ばいながら1月に続いて前年同月を下回った。

地域別動向

  • 成約件数は多摩と神奈川県他を除く各地域が前年比で増加し、横浜・川崎市は5ヶ月連続で前年同月を上回った。成約m2単価はすべての地域が前年比で上昇し、埼玉県は9ヶ月連続で前年同月を上回った。

これだけではよく分からないので、同機構が過去に発表したデータも含め、首都圏中古マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。


もくじ

成約単価・在庫件数・成約件数の推移(首都圏)

首都圏の中古マンションの成約単価は、新築マンションに引っ張られるように13年4月頃から上昇し、17年4月に50万円を突破。その後は鈍化(次図)。

19年2月の成約単価は53.16万円(前年同月比3.8%増)

中古・新築マンション単価の推移(首都圏)
(新築マンションの発売単価は、不動産経済研究所データによる)

 

首都圏の中古マンションの在庫件数は、大きく波を打っているが、増加傾向にあることが分かる(次図)。

中古マンション在庫件数の推移(首都圏)


中古の需要は減少傾向にある。(次図)

中古マンション成約件数の推移(首都圏)

成約単価・在庫件数の推移(1都3県)

1都3県の中古マンションの成約単価の推移を次図に示す。

都内の成約単価は、12年11月(48.08万円)を底に上昇していたが、18年3月をピーク(70.21万円)に鈍化。

中古マンション成約単価の推移(1都3県)


1都3県の中古マンションの在庫件数の推移を次図に示す。

都内の在庫件数は、大きく波を打っているが、増加傾向にあることが分かる。 

中古マンション在庫件数の推移(1都3県)

成約単価・在庫件数の推移(23区)

23区の中古マンションの成約単価の推移を次図に示す。

23区では、次の順に成約単価が高いことが分かる。

  • 都心3区>城西>城南>城北>城東

特に、都心3区の成約単価は、18年8月にピーク(119.37万円)を記録した後、下落傾向。

中古マンション成約単価の推移(23区)

  • 都心3区:千代田、中央、港
  • 城東地区:台東、江東、江戸川、墨田、葛飾、足立、荒川
  • 城南地区:品川、大田、目黒、世田谷
  • 城西地区:新宿、渋谷、杉並、中野
  • 城北地区:文京、豊島、北、板橋、練馬


23区の中古マンションの在庫件数の推移を次図に示す。

23区内の在庫件数は、増加し始めたか……。

中古マンション在庫件数の推移(23区)

まとめ

首都圏の成約単価は鈍化。在庫は増加傾向。中古の需要は減少傾向にある。

  • 首都圏の成約単価は、新築マンションに引っ張られるように、13年4月頃から上昇し、17年4月に50万円を突破した後は鈍化在庫件数は増加傾向
  • 都内の成約単価は、12年11月(48.08万円)を底に上昇していたが、18年3月をピーク(70.21万円)に鈍化在庫件数は増加傾向
  • 都心3区の成約単価は、18年8月にピーク(119.37万円)を記録した後、下落傾向

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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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