大津市は12月6日、昨年度に違法民泊の通報や苦情が5件あったことを明らかにした。
大都市の違法民泊の数に比べれば、ほとんど問題のないレベルではあるが、地方都市における民泊問題の議論の一助になるよう、情報を整理しておいた。
違法民泊、大津市に通報や苦情5件(京都新聞)
市が指導し、違法状態を改善するか、営業自体を中止したという。
違法民泊、大津市に通報や苦情5件 指導で営業中止も
大津市は6日、昨年度に違法民泊の通報や苦情が5件あったことを明らかにした。いずれも市が指導し、違法状態を改善するか、営業自体を中止したという。
市議会11月通常会議の一般質問で説明した。市保健所によると、内訳は「外国人が多く出入りしており、無許可営業ではないか」という通報が4件、騒音の苦情が1件だった。いずれも別の民泊で5軒とも無許可営業だったという。形態はマンションが2軒、一戸建ての空き家が3軒で、すべて管理人不在型だった。
通報を受け、市保健所が現地調査後、運営者を突き止めて指導した。3軒が営業を止め、2軒が旅館業法に基づく許可を申請したという。(以下略)
(京都新聞12月6日)
滋賀県内のAirbnbの登録状況を確認しておこう。
滋賀県内Airbnb登録物件、152件
滋賀県内のAirbnb登録物件は152件(12月1日現在)。都道府県ランキング28位。それほど多いわけではない(次表)。
「Airbnb国内登録件数5.5万件(前月比2.5%減)」より
滋賀県内のAirbnbの登録件数は漸増し続けている(次図)。この1年で132件から152件、率にして15%の増加。
(AirbDatabankデータをもとに筆者作成)
県内では大津市に集中するも100件未満
県内では大津市内に集中しているが、100件に満たない(次図)。
(AirLABOデータをもとに筆者作成)
大津市役所・議会は民泊に関心が高い!?
大津市保健所は「無許可営業の民泊があれば通報してほしい」としている(京都新聞)。
大津市保健所が違法民泊を指導していることについては、1年前にも京都新聞が報じていた(関東在住者の違法民泊!大津市が初の行政指導)。このときの違法民泊への指導は1件だった。
大津市議会では今月、下記のように民泊関連の質疑が3件行われている。
- 12月6日
浜奥議員(公明党)
「住宅宿泊事業法条例(民泊条例)の制定について」 - 12月7日
河井成議員(市民ネット21)
「民泊への対応について」
伴議員(湖誠会)
「市民に理解が得られる民泊について」
大津市内のAirbnb登録件数は100件に満たない。なぜ、市役所も議会も「民泊」に関心が高いのだろう……。