大阪観光局が大阪府と大阪市の認定を受けた「認定民泊」を示す独自のマークを作製したと発表。
府のホームページには、「認定民泊」マークのことだけでなく、補助制度についても掲載されている。
整備費の半額とはいえ、特区民泊に上限40万円、宿泊施設に上限200万円の補助金が支給される。
大阪観光局が「認定民泊」マークを作製
大阪観光局が大阪府と大阪市の認定を受けた「認定民泊」を示す独自のマークを作製したと発表。
大阪観光局「認定民泊」マーク作製
大阪観光局は28日、民家やマンションに有料で観光客を泊める「民泊」のうち、国家戦略特区制度に基づき大阪府と大阪市の認定を受けた「認定民泊」を示す独自のマークを作製したと発表した。(中略)
松井一郎知事は同日の記者会見で「認定民泊は安心だと旅行者に伝えることで、ヤミ民泊から認定民泊へ切り替えを進めたい」と述べた。また府は、民泊室内の案内表示の多言語化やWi-Fi(ワイファイ)整備、自動火災報知設備の設置などに対する独自の補助制度を設ける。整備費の半額まで補助し、上限は40万円。府内の認定民泊が対象で、申込期限は7月18日から同31日まで。
(毎日新聞 6月28日)
大阪府報道発表資料「適法民泊施設の普及促進に向けた取組みを開始します!」より
大阪観光局とは、どういう組織なのか?
大阪観光局のホームページを見てもよく分からない。
大阪府・市と経済界が出資して2015年4月に設立された公益財団法人なのである。
大阪府、特区民泊に補助制度(半額補助・上限40万円)
今回、大阪観光局が発表したという「認定民泊」マークの情報は、同局のホームページには掲載されていない。大阪市のホームページにも掲載されていない。
府のホームページに掲載されているのだ。
府のホームページには、「認定民泊」マークのことだけでなく、補助制度についても掲載されている。
整備費の半額とはいえ、特区民泊に上限40万円、宿泊施設に上限200万円の補助金が支給される。
※詳細は、「適法民泊施設の普及促進に向けた取組みを開始します!|大阪府」参照。
大阪市の認定民泊件数、急増しているが・・・
大阪市が公開している民泊情報のページで確認してみると、これまでに認定された施設は119件(6月15日現在)。
6月に入ってから急増していることが分かる(次図)。
「大阪市「特区民泊施設一覧」を元に作成
とはいえ、大阪市内で登録されているAirbnb件数は約1万1,600件(6月1日現在)。中央区だけでも、4千件を超えている(次図)。
しかも、Airbnbの登録件数の伸びが鈍化している一方で、特に大阪では、中国版Airbnbの登録件数は増加し続けているのだ。
「対Airbnb、大阪で中国版Airbnb登録件数が3割突破」より
大阪市には、違法民泊の実態調査が期待される
「認定民泊」マークのPRや、合法民泊への助成も大切だが、現状の違法民泊状況を把握することは、もっと重要だと思う。
正確な現状把握なくしては、効果的な対策を講じることは難しい。
特に、「住百家」「自在客」「途家」といった中国版Airbnbの実態はよく知られていない。
実態把握のためには、綿密な調査が欠かせない。
昨年、厚労省が実施した「全国民泊実態調査」は、カタチだけのものに終わった(厚労省の全国民泊実態調査結果のイマイチ)。
大阪市には、京都市が昨年実施したような、実効性のある調査が期待される(京都市の「違法民泊」対策の成果がスゴイ!)。