ロンドンのタワーマンションで6月14日未明(日本時間14日午前9時)、大規模火災が発生。
日本では考えられない規模の火災である。
東京の高層マンションでは、過去どの程度火災が発生しているのか調べてみた。
ロンドンのタワマンで大規模火災(日経記事)
ロンドンのタワーマンション(24階建、総戸数120戸、1974年竣工)で大規模火災が発生。
ロンドン高層住宅で火災、12人死亡、なお死者多数か
ロンドン西部の高層マンションで発生した大規模火災で、ロンドン警視庁は12人の死亡を確認したと発表した。建物内で逃げ遅れた人もいるとみられ、死者数はさらに増える可能性が高い。ロンドンのカーン市長は連絡がつかない住民が多数いることを明らかにした。負傷者は78人で、うち18人が重体という。
火災が起きたマンションは1974年に建てられた24階建ての「グレンフェル・タワー」。約120室に400~600人が住んでいた。消防当局は火災による倒壊の危険性は低いとみている。(以下略)(日経新聞 6月15日)
日本では考えられない規模の火災である。
東京の高層マンションでは、どの程度火災が発生しているのか?
東京消防庁が公表している『第21期火災予防審議会人命安全対策部会答申書 高層化する建築物における防火安全対策(2015年4月)』の「第3章 高層共同住宅における火災の発生状況等」 (PDF:578KB)をひも解いてみよう。
まずは、都内の高層マンションの棟数の確認から。
15 階建て以上の共同住宅竣工棟数は、2003~2007年が最も多い
都内(稲城市及び島しょ地域を除く)の15 階建て以上の共同住宅(複合用途含む)の竣工棟数は、2003~2007年が最も多い(次図)。
2003年を境に火災発生件数が倍増
1999年から2008年までの10年間に、東京消防庁管内の 15 階建て以上の共同住宅から出火した火災件数状況は次図のとおりである。
共同住宅の竣工件数が急増した2003年を境に、火災発生件数が倍増していることが分かる。
ただし、負傷者数は増えているわけではないし、死者はゼロ。
9割近くは「ぼや」で終わっている。
日本のマンションの防災性能は高い!