国土交通省は2月28日、「住宅着工統計(平成29年1月分)」を公表。
ざっくり言うと
- 【全国分譲マンション】前年同月比56.2%の大幅増
- 【首都圏分譲マンション】前年同月比75.6%の大幅増
- 【都内の分譲マンション】前年同月比100.2%の大幅増
- 大幅増は東京五輪の選手村着工による特殊要因
平成29年1月の住宅着工動向について、次のように記されている。
- 平成29年1月の住宅着工戸数は76,491戸で、前年同月比で12.8%増となった。また、季節調整済年率換算値では100.1万戸(前月比8.4%増)となった。
- 住宅着工の動向については、前年同月比で7ヶ月連続の増加となっており、利用関係別にみると、前年同月比で持家は減、貸家、分譲住宅は増となった。
- 引き続き、今後の動向をしっかりと注視していく必要がある。
また、分譲マンションについては、次のように記されている。
- 前年同月比では2か月連続の増加(前年同月比56.2%増)。
これだけでは、よく分からないので、いつものようにマンション関連のデータを中心に可視化してみよう
【全国分譲マンション】前年同月比56.2%の大幅増
1月は前年同月比56.2%の大幅増。
たしかに「2か月連続の増加」であることが確認できる。
【首都圏分譲マンション】前年同月比75.6%の大幅増
※黒色破線は、多項式(5次)の近似曲線。以下同じ。
首都圏では、前年同月比75.6%の大幅増。
ただ、季節変動があるので分かりにくい。
そこで首都圏について、前年同月比の増減を可視化したのが次のグラフ。
このグラフであれば、季節変動の影響を排除できる。
前年同月比で、増加している(プラスになっている)ことが分かる。
【都内の分譲マンション】前年同月比100.2%の大幅増
東京の着工戸数は前年同月比100.2%の大幅増。
ただ、季節変動があるので分かりにくい。
次のグラフであれば、季節変動の影響を排除できる。
たしかに前年同月比で大幅に増加していることが分かる。
各年1月の変化を可視化したのが次のグラフ。
1月の着工戸数が大幅に増加したことがハッキリ読み取れる。
大幅増は東京五輪の選手村着工による特殊要因
1月の着工戸数が大幅に増加した要因は何か?
「2020年に開かれる東京五輪・パラリンピックの選手用宿泊施設(選手村)に関連した特殊要因で貸家と分譲マンションが増えた」(日経QUICKニュース 2月28日)ようだ。
国土交通省は「増加分の3分の2程度が五輪関連」と説明したという。
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