「時すでに遅し? 湾岸エリアのタワマンにAirbnb侵入」で、既に湾岸エリアのタワーマンションの一部で中国人オーナーらがAirbnbで部屋貸しをしている状況があることを紹介した。
本日は、Airbnbに侵入されたタワーマンション住民の生の声を拾ってみよう。
日本最大のマンション専門掲示板「マンションコミュニティ」の「マンション住民掲示板」から、Airbnbに悩まされている4つの大規模タワーマンションの住民の声を拾ってみた。
攻防前夜、湾岸エリアのタワマン
【タワーマンションA】(49階建て、総戸数883戸、2013年10月竣工)
Airbnbの侵入が住民に認識されたばかりのタワーマンション。Airbnbとの攻防はこれから。
ついにAIRbnbでましたね!共有設備まで使えることアピールして!
まぁ今迄は紳士協定として誰もやってこなかったけど、これからはいっぱい出るんだろうな~
よく分からない人達がマンション内を闊歩する…セキュリティーもくそもあったもんじゃないですね!(2015-08-23)
【タワーマンションB】(44階建て、総戸数1,110戸、2015年3月竣工)
こちらもAirbnbの侵入が住民に認識されたばかりのタワーマンション。Airbnbとの攻防はこれから。
問題になってるairbnbですが、〇〇〇〇(=物件名の略称)で遂に出ちゃいましたね。
(2015-07-05)
大阪市のタワマンでは警察・保健所に通報も
(53階建て、総戸数874戸、2015年1月竣工)
すでに警察を巻き込んで、Airbnbに対抗しようとしている大阪のタワーマンション。
私も先日夜9時頃、30階ラウンジで宿泊者らしき外国人の方々に遭遇しました。靴のままソファに上がり大声で話していたので、招いた居住者は注意しないのかしら?と不快だったのですが、どうも居住者らしき人物がおらず、この人たちは何?と違和感を感じたのです。
(2015-06-08 女性30代)
昨日の昼過ぎに、ビューラウンジに依然から読みたい本が有りましたので、伺いましたところ、赤いロングソファーで若い中国人女性3人が雑談していました。
仕事の関係で多少の中国語は理解できますので、何気なく会話を聞いていますと、昨日を含めた2連泊らしいですが、鍵の受け渡し待ちをしているような会話内容でした。
暫くして、電話が入り、退出していきましたが、鍵が届いたようなニュアンスでした。(2015-06-08)
役所はあてになりませんよ~
住民で団結して、違反者に対応しなくては!(2015-06-08)
私は個人で匿名で警察と保健所に通報しました
一応情報として受け取るという事でしたがまだ単発みたいなのでこれからどんどん大勢で通知すべきだと思います(2015-06-10)
自警団の話まで出た那覇市のタワマン
(30階建て、総戸数676戸、2013年8月竣工)
那覇市に建つ超高層タワーマンションでは、今年の6月ごろから、Airbnbと激しい攻防が続いている。
まずはAirbnbを利用した中国人の宿泊者が、住民の駐車場に勝手にレンタカーを泊めていたという話。
先日、ある住人の方が使用している駐車場の区画に、二日ほど勝手にレンタカーを停めっぱなしにした人がいたそうです。
管理人さんが貼り紙をしたとのことですが、どうやら、このホテルの利用者が停めていたようですね。(略)
*******という客が、感想を書き込みしてます。
中国語ですが、なんとなく、言いたいことはわかります。
たとえば、駐車場の利用方法を教えてくれなかったので最初の晩はコインパーキングに停めたこと。
出し入れのシステムがわからず、中に入れたはいいが、管理人さんに貼り紙されたこと。などなど。(2015-06-16)
スーツケースを転がして外国人がエントランスにぞろぞろ、という状況が実際にあったという話。
マイクロバスみたいな大型タクシーで乗りつける東洋系外国人の集団をエントランスでよく見かけますが、こういうことだったんですか。
大きなスーツケースとたくさんの荷物で自動ドアのらへんがふさがれてたり。(2015-06-17)
保健所や県庁を巻き込んで、Airbnbへの対応が始まった。
那覇市保健所は〇〇〇〇〇(=物件名)に旅館業の許可を1件も出していないそうです。
「専ら住宅として使用する。」という管理規約があるので旅館業の許可は出せないそうです。〇〇〇〇〇でホテル営業をすることは法律違反になると思われます。ホテル営業の事実があれば防災センターを通して保健所に情報提供して下さいと言っていました。(郵送又はFAX)
ホテル営業の事実が確認できれば、那覇市保健所が注意するそうです。
(2015-07-17)
私は 沖縄県庁に出向き
沖縄県の回答も取り付けてきます。
(略)
監督する所轄保健所の見解も
当マンションでの BnBの営業は違法との見解が出ていて
保健所から指導が入るとの事です(2015-08-08)
別のタワーマンションをAirbnbに登録しておいて、このタワーマンションに誘導するというワザをAirbnbホストが繰り出してきた模様。
5階のホテルは、airbnbのサイトから姿を消してだいぶ経ちます
しかし客は引きも切らず、また、レビューのページには続々と投稿が寄せられており、(中略)
〇〇〇〇〇(=物件名)の部屋をairbnbのサイトに載せていなくても、ほかの部屋をエントリーしておけば、そちらに問い合わせてきた客を〇〇〇〇〇へ誘導することが可能です(2015-08-08)
Airbnbの宿泊者を追い出した50代男性が、自警団を提案。
早く臨時総会を開催し、管理規約の改定を促す60代男性。
昨日泊まろうとしたBnBの宿泊者及びホストと口論になり
防災センターを巻き込み追い出しました。
宿泊に来た若者は非常に生意気で
食事を出さないのだからBnBは合法だとかぬかしてました。(2015-08-09 男性50代)
見つけたらしつこく説教しかないですね。
毎日客に説教してればホストの悪評が広まりますよ。
(中略)有志で自警団を作って毎日客に説教し、車の窓一面にしつこく貼り紙し、客に嫌な宿だと思わせ、ホストの評判を落とすぐらいしかできないですね。
(2015-08-11)
逆に訴えられますよ。やりすぎです。
民法でも善意の第三者の契約は有効となっています。
宿泊予定者は悪くないです。(略)一日も早く臨時総会を開催すべきではありませんか?
そして規約を追加すべきでしょう。
他の所有者に現状の報告と再発防止に努めるべきです。(2015-08-14 男性60代)
(戦況)個人ベースに留まっているAirbnbへの対応
4つのマンションに共通しているのは、Airbnbの侵入を認識しているものの、その対応が個人ベースに留まっていること。
「住民専用掲示板」を介しての情報共有には限界があろう。
問題意識の高い住民が一致団結してAirbnb対策を練って、マンション管理規約に反映するといった、ブリリアマーレ有明(33階建て、総戸数1,085戸、2009年3月竣工)の域に達するにはもう少し時間が掛かりそうだ。
那覇市のタワーマンションの例では、「自警団」などというきな臭い話まで飛び出してきたが、一日も早く臨時総会を開催し、規約にAirbnb対策を追記すべしという60代男性の冷静な判断に救われる。
今回紹介した4つのマンションの掲示板の投稿を読んでみて特に感じたのは、住民の多くがAirbnbのなんたるかをあまり理解していないことだ。
その責任の一端は、Airbnb(民泊)の問題を広く伝えていないマスコミにもあると思うのだが。
Airbnbのなんたるかがよく分からない方は、このブログで書き溜めてきたAirbnb関連記事をご覧ください。
これからマンション管理規約の改定に取り組まれる管理組合の関係者は、次のブログ記事だけでもご覧いただければと。
(本日、マンション広告なし)