電通が2月24日、恒例の「2014年 日本の広告費」を発表。
「2014年日本の広告費」は6兆1,522億円、前年比102.9%
- 総広告費は6年ぶりに6兆円超え
- インターネット広告費が初の1兆円超え
- 21業種中14業種が前年を上回る
「媒体別広告費(2005年~2014年)」や「業種別広告費〔マスコミ四媒体広告費〕(2005年〜2014年)」など、表形式のデータが掲載されているので、見える化(グラフ化)してみた。
- 媒体別広告費では「テレビ広告費」が全体の3割を占めている!
- 「プロモーションメディア広告費」の2割が「折り込み広告」!
- 業種別広告費(マスコミ4媒体)ランキング
- 業種別の媒体依存率(マスコミ4媒体)
媒体別広告費では「テレビ広告費」が全体の3割を占めている!
広告費の総額6兆1,522億円の中身を媒体別に見ると、「テレビ広告費(1兆9,564億円)」が全体の約3割を占めている。
09年に「新聞広告費」を抜いた「インターネット広告費」は1兆519億円。伸び盛りではあるが、まだ全体の17%。
「テレビ広告費」の上をいくのが「プロモーションメディア広告費」の2兆1,610億円。
ただ、この「プロモーションメディア広告費」は、「屋外」「交通」「折り込み」「DM」「フリーペーパー・フリーマガジン」「POP」「電話帳」「展示・映像他」の合計。
では、この「プロモーションメディア広告費」の内訳を見てみよう。
「プロモーションメディア広告費」の2割が「折り込み広告」!
「プロモーションメディア広告費」の約2割を占めているのが「折り込み広告(4,920億円)」。
この「折り込み広告(4,920億円)」は、「テレビ広告費(1兆8,347億円)」「インターネット広告費(1兆519億円)」「新聞(6,057億円)」に次ぐ市場規模。
残念ながら「折り込み広告(4,920億円)」に占めるマンション・チラシの割合は不明だ。
次に、業種別広告費(マスコミ4媒体)を見てみよう。
※マスコミ4媒体とは、「新聞」「雑誌」「ラジオ」「地上波テレビ」のこと。
業種別広告費(マスコミ4媒体)ランキング
マスコミ4媒体合計の広告費ランキングは、以下の通り。
「化粧品・トイレタリー(2,955億円)」が全体の4割を占めている。
ちなみに、不動産・住宅設備は1,180億円で11位。
- 1位:化粧品・トイレタリー(2,955億円)
- 2位:食品(2,635億円)
- 3位:情報・通信(2,609億円)
- 4位:交通・レジャー(2,117億円)
- 5位:飲料・嗜好品(2,110億円)
- 6位:流通・小売業(1,937億円)
- 7位:自動車・関連品(1,728億円)
- 8位:金融・保険(1,644億円)
- 9位:薬品・医療用品(1,499億円)
- 10位:外食・各種サービス(1,450億円)
- 11位:不動産・住宅設備(1,180億円)
- 12位:ファッション・アクセサリー(1,138億円)
- 13位:趣味・スポーツ用品(941億円)
- 14位:出版(877億円)
- 15位:教育・医療サービス・宗教(772億円)
- 16位:家庭用品(724億円)
- 17位:家電・AV機器(593億円)
- 18位:案内・その他(367億円)
- 19位:官公庁・団体(338億円)
- 20位:精密機器・事務用品(305億円)
- 21位:エネルギー・素材・機械(256億円)
上図を見ると、業種によって4媒体への依存の割合が異なっていることに気がつく。
そこで、業種別の媒体依存率(マスコミ4媒体の合計広告費に対する1媒体の割合)を可視化(グラフ化)してみた。
業種別の媒体依存率(マスコミ4媒体)
「テレビ依存率」が7割を超えているのは、「飲料・嗜好品(81%)」を筆頭に次の9業種。
たしかに、テレビCMでよく見かける業種ばかりだ。
- 飲料・嗜好品(81%)
- 情報・通信(80%)
- 自動車・関連品(80%)
- 金融・保険(78%)
- 家電・AV機器(77%)
- 化粧品・トイレタリー(77%)
- 薬品・医療用品(76%)
- 家庭用品(73%)
- 趣味・スポーツ用品(71%)
一方、「新聞依存率」が高い旧来型の業種は次の4つ。
- 案内・その他(86%)
- 出版(62%)
- 交通・レジャー(46%)
- 官公庁・団体(41%)
「インターネット広告費」や「プロモーションメディア広告費」についても、業種別の分析をしたいのだが、残念ながらそれらの情報は開示されていない。
電通の最高機密なのであろうか――。
(本日、マンション広告なし)