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マンション傾斜・偽装問題の違和感

NHKニュースによれば、石井国土交通大臣がデータの改ざんなどの有無の報告を指示した相手は「旭化成側」とされている。

【国土交通相 改ざんの有無 来月13日までに報告を】

横浜市のマンションで‘傾き’が見つかり、建物を支えるくいのデータが改ざんされていた問題で、石井国土交通大臣は閣議のあとの記者会見で、くいの工事を請け負った旭化成建材が過去10年間に請け負った全国の3040の物件のデータの改ざんなどの有無を、来月13日までに調べて報告するよう旭化成側に指示したことを明らかにしました。(以下、略)

(NHKニュース 10月23日 12時14分)

 

 

国交大臣が報告指示を求めたのはなぜ「旭化成側」なのか?

なぜ、指示する相手が、施工管理責任のあった元請の三井住友建設でないのか?
あるいは工事を発注し、工事監理(施工管理ではない)品質等を検査すべき立場であった三井不動産レジデンシャルでないのか?

なぜマスメディアは、そのことに疑問を持たないのか?

 

「横浜市のマンション傾斜問題」の関係者は、 7人のプレーヤーだ(次図)。

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 「「横浜市のマンション傾斜問題」 7人のプレーヤー」より

 

石井国土交通大臣が指示した相手が杭の施工データを偽装した社員(以下、X)がいた旭化成側(旭化成建材とその親会社の旭化成)というのは一見分かりやすい。

まずは不祥事を起こしたおおもと(旭化成側)をチェックしていこうということなのであろう。

でも、コスト削減や工期厳守といったプレッシャーのもと、責任の重さと処遇のミスマッチのため職業倫理を欠いたXが起こした事件の背景を考えると、「旭化成側」だけをチェックしただけでは再発防止はできないのではないのか。

再発防止のためには、工事監理・施工管理能力を欠いていた三井住友建設の体制や、工事監理検査能力を欠いていた三井不動産レジデンシャルの体制もまたシッカリとチェックする必要があるのではないのか。

もっと徹底するならば、ゼネコン各社の施工管理体制やデベロッパー各社の工事監理検査体制をチェックする必要があるのだが、そのような大がかりな調査が実施されることはあるのか。

不祥事を起こしたXが係わっていた41物件と、それを見抜けなかった旭化成建材の全3,040物件の対応をもって終息を図るというストーリーになっていないか。 

 

売上高2兆円の親会社が子会社の不祥事に振り回されている

直近の決算情報をもとに、三井不動産(三井不動産レジデンシャルは非上場)を含む7社の売上高を整理してみた。

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旭化成の100%子会社である旭化成建材の基礎事業の売上高は180億円に過ぎない(「10月23日 旭化成によるアナリスト説明会(電話会議)要旨」(PDF:153KB)より)。

子会社の基礎事業部門が起こした不祥事に、売上高2兆円の親会社が振り回されている。

 

それに比べて、三井不動産レジデンシャルの動きはあまり聞こえてこない。

国土交通省が10月19日に明かした「マンションを販売した三井不動産レジデンシャルについても宅地建物取引業法違反の疑いがあるとして調査している」という情報くらいだ。

広告宣伝費が旭化成よりも一桁多い三井不動産グループに対して、マスコミはモノを言いにくいということはないのか?

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「横浜市のマンション傾斜問題」 7人のプレーヤー 」より

 

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