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首都圏中古マンション市場動向(24年10月)|都心3区の成約単価、高止まり(197万円)

東日本不動産流通機構は11月11日、「月例マーケットウオッチ・サマリーレポート」(24年10月度)を発表。

同レポートには首都圏の中古マンション市場動向も記されている。

中古マンション

首都圏概況

  • 成約件数は前年比で5.9%減少し、4ヶ月連続で前年同月を下回った。
  • 成約m2単価は前年比プラス0.8%と、ほぼ横ばいながら20年5月から54ヶ月連続で前年同月を上回った。
  • 成約価格は同マイナス0.5%となった。
  • 専有面積は前年比で1.3%縮小した。

地域別動向

  • 成約件数は前年比で埼玉県と千葉県以外の地域が減少し、東京都区部と横浜・川崎市は2ケタ減となった。

  • 成約m2単価は横浜・川崎市と千葉県以外の地域が前年比で上昇し、東京都区部は20年5月から54ヶ月連続で前年同月を上回った。

これだけではよく分からないので、同機構が過去に発表したデータも含め、首都圏の中古マンション市場動向を可視化した。


もくじ

首都圏

成約単価

首都圏の中古マンションの成約単価アベノミクスがスタートした12年11月以降新築マンションに引っ張られるように上昇し、17年4月に50万円を突破。その後は鈍化。19年2月頃から再び上昇傾向にあり、コロナ第1波で20年4月に落ち込むがすぐに回復。70万円で足踏みしたのち上昇傾向を見せていたが、24年8月に下落、同年9・10月足踏み(次図)。

新築・中古マンション単価の推移(首都圏)

(新築マンションの発売単価は、不動産経済研究所データによる)

成約件数

首都圏中古マンションの成約件数の推移を次図に示す。

10月の成約件数は3,092戸(前年同月比▲5.9%減)。

中古マンション成約件数の推移(首都圏)

首都圏中古マンションの成約件数前年同月比の推移を次図に示す。

新型コロナ感染拡大の影響で、成約件数は20年4月に▲52.6%と大幅に減少したあと、激しくリバウンド。24年10月は▲5.9%減

中古マンション成約件数前年同月比の推移(首都圏)

在庫件数

首都圏の中古マンションの在庫件数は、21年6月に底打ちし増加傾向にあったが、24年2月をピークに減少に転じたか(次図)。

中古マンション在庫件数の推移(首都圏)

1都3県

成約単価

1都3県の中古マンションの成約単価の推移を次図に示す。

都内の成約単価は、アベノミクスがスタートした12年11月以降上昇傾向。コロナ第1波で20年4月に落ち込むがすぐに回復。22年10月をピークに下降傾向にあったが、23年3月上昇に転じ上昇傾向。ところが、24年8月は下落し101.11万円、同年10月104.64万円に戻す。

中古マンション成約単価・件数の推移(1都3県)

成約件数

1都3県の中古マンションの成約件数の推移を次図に示す。

10月の都内の成約件数は1,599件(前年同月比▲9.9%減)。

中古マンション成約件数の推移(1都3県)

 

都内中古マンションの成約件数前年同月比の推移を次図に示す。
新型コロナ感染拡大の影響で、成約件数は20年4月に▲55.3%と大幅に減少したあと、激しくリバウンド。24年10月は▲9.9%減。

中古マンション成約件数前年同月比の推移(東京都)

在庫件数

1都3県の中古マンションの在庫件数の推移を次図に示す。

都内の在庫件数は、19年2月をピークに減少していたが、21年5月に底打ちし増加に転じている。23年5月をピークに減少傾向。

中古マンション在庫件数の推移(1都3県)

23区

成約単価

23区の中古マンションの成約単価の推移を次図に示す。

都心3区の成約単価は、19年9月に120万円を突破し、その後足踏み状態が続いていたが下落傾向。20年7月に反発し一進一退のあと、21年1月に130万円を突破。さらに同年6月に145万円を突破(70m2に換算すると億ション(10,151万円))したあとも上昇傾向にあった。22年11月をピークに下降し始めたと見られたが、その後高値水準維持からの急上昇。7月に200万円を突破(200.04万円)したが、8月に下落し180.68万円、10月197.11万円に戻す。

中古マンション成約単価の推移(23区)

3区では、次の順に成約単価が高い傾向が見られる。

都心3区>城西>城南>城北>城東

  • 都心3区:千代田、中央、港
  • 城西地区:新宿、渋谷、杉並、中野
  • 城南地区:品川、大田、目黒、世田谷
  • 城北地区:文京、豊島、北、板橋、練馬
  • 城東地区:台東、江東、江戸川、墨田、葛飾、足立、荒川
成約件数

23区の中古マンションのうち、成約件数が多い城東地区と少ない都心3区の成約件数の推移を次図に示す。

中古マンション成約件数の推移(23区)

城東地区と都心3区の中古マンションの成約件数前年同月比の推移を次図に示す。
新型コロナ感染拡大の影響で、成約件数は20年4月に大幅に減少したあと、激しくリバウンド。その後は一進一退。

中古マンション成約件数前年同月比の推移

在庫件数

23区の中古マンションの在庫件数の推移を次図に示す。

23区内の在庫件数は、21年4月前後に底打ちし増加に転じている。23年5月をピークに減少傾向。

中古マンション在庫件数の推移(23区)

★まとめ

成約単価は下降し始めたかと見られたが、その後高値水準を維持している

  • 首都圏
    • 成約単価:コロナ第1波で20年4月に落ち込むがすぐに回復。70万円で足踏みしたのち上昇傾向を見せていたが、24年8月に下落、同年9・10月足踏み
    • 成約件数:新型コロナ感染拡大の影響で、成約件数は20年4月に大幅に減少したあと激しくリバウンド。24年10月は▲5.9%減。
    • 在庫件数:24年2月をピークに減少に転じたか。
  • 都内
    • 成約単価:コロナ第1波で20年4月に落ち込むがすぐに回復。22年10月をピークに下降傾向にあったが、23年3月上昇に転じ上昇傾向。ところが、24年8月は下落し101.11万円、同年10月104.64万円に戻す。
    • 成約件数:(首都圏と同じ傾向)
    • 在庫件数:23年5月をピークに減少傾向
  • 都心3区(千代田、中央、港)
    • 成約単価:20年7月に反発し一進一退のあと、21年1月に130万円を突破さらに同年6月に145万円を突破(70m2に換算すると億ション(10,151万円))したあとも上昇傾向にあった。22年11月をピークに下降し始めたと見られたが、その後高値水準維持からの上昇。7月に200万円を突破(200.04万円)したが、8月に下落し180.68万円、10月197.11万円に戻す。
    • 成約件数:(首都圏と同じ傾向)
    • 在庫件数:23年5月をピークに減少傾向。

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2024年6月1日、このブログ開設から20周年を迎えました (^_^)/
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