豊島区議会の「23年第2回定例会」本会議一般質問（6月27日）で、羽田新ルートに関して、垣内信行議員（共産党）の質疑応答があった。
議会中継（録画）をもとに、全文テキスト化（約900文字）しておいた。
※時間のない方は「質疑応答のポイント」と「雑感」をお読みいただければと。
垣内信行 議員（共産）
垣内信行議員（共産党、区議7期、新聞赤旗出張所長、都立高校卒、64歳）
大きな5つ目の質問は、羽田新飛行ルートの撤回を国や都に求めることについてであります。羽田新飛行ルートの運用から3年が経ちました。私の住む南長崎の上空約1000mを、午後3時を過ぎると2分から3分おきに、ほぼ毎日のように飛んできます。地域の住民は騒音や落下物の危険にさらされる毎日、日々を送っています。
飛行ルートの真下には、公園、保育園、学校、高齢者施設もあり、区住民の理解が得られている状況には未だにありません。高野区長には何度もこの飛行ルートの中止や見直しを求めて質問してきましたが、区議会における区民の請願・陳情の態度の意向も含み中止や見直しについて言及することはありませんでした。
問1：国そして都に対して飛行ルートの中止・撤回を求めたい
高際区長におかれては、区民の願いに真正面から向き合い、国そして都に対して飛行ルートの中止・撤回を求めることを求めたいと思います。前向きな答弁をお願いします。
問2：新ルート回避議論、国交省による教室型の住民説明会が必要
また、新ルートの回避の議論が現在どう進んでいるのかを国土交通省主催による教室型の住民説明会が必要と思いますが、求める気があるでしょうか。いかがでしょうか。
環境清掃部長
岡田英男 環境清掃部長
答1：現時点で羽田空港新ルートの撤回を求める考えはございません
私からは、羽田新飛行ルートについてお答えいたします。はじめに、中止・撤回を国や都に求めることについてです。羽田空港の機能強化については、東京の国際競争力を高めるとともに、多くの観光客の誘致、都民・区民の利便性を向上させる上で必要と考えております。
議会においては、これまで経路撤回の陳情が不採択になっております。また、国の固定化回避検討会においては、新たな飛行方式が鋭意検討されているものと認識しておりますので、現時点で羽田空港新ルートの撤回を求める考えはございません。
なお、区といたしましては、騒音や落下物等、区民の皆さまのご心配・ご不安については十分認識しております。今後も国に対して、区に寄せられたご意見をきちんとお伝えするとともに、安全・騒音対策の徹底を求めてまいります。
答2：様々な機会を捉えて説明会開催を要望してまいります
羽田新飛行ルート回避の議論に関する国土交通省主催の教室型説明会につきましては、区はこれまでも、国に対して教室型説明会を含めた説明会の開催など、丁寧な説明を要望してまいりました。今後も国に対して様々な機会を捉えて説明会開催を要望してまいります。
私からの答弁は以上でございます。
雑感
豊区議会では羽田新ルートに係る質疑応答はあまり活発ではない。19年以降の定例会で羽田新ルートを取り上げたのは共産党と生活者ネットの塚田議員だけ（次表）。
議論の中身も低調。いまだに教室型説明会の要望を議論している。品川区議会や渋谷区議会と比べて、周回遅れの印象……。
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