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衆院・経産委員会「賃貸・新築分譲マンションにおけるEV充電器の設置促進」小野泰輔氏(維新)

衆院・ 経済産業委員会において5月19日、小野泰輔 衆議院議員(維新)がEV充電器の設置促進策を取り上げていた。
ネット中継録画をもとに、整理しておいた(約2千600文字)。

※時間のない方は「質疑応答のポイント」と最後の「雑感」をお読みいただければと。


質疑応答のポイント

賃貸マンションにおけるEV充電器設置が進まない理由

小野泰輔氏(維新)
小野泰輔 衆議院議員
(日本維新の会、1期、 元熊本県副知事、東大法卒、49歳)

小野:隘路について、経産省はどう見ている?

先ほど質問した点は、公共用の充電器ということでございまして、やはりお住まいの家庭で自分の車を置いてある時間が長いわけですので、そこで充電ができるというようなこと、これを目指すのが一番大事だろうというふうに思ってます。そういう中で、賃貸マンションへの普及というものが私はすごく大事だと思ってます。


こないだの質問でも申し上げましたが、分譲マンションの場合ですと、マンションの管理組合の決議が必要だとかということで、結構ハードルは高い部分もあろうかと思います。もちろん、それも、マンションの管理組合が負担しなくていいようなスキームを作ればいいということもこないだ申し上げましたが、今日は、賃貸マンションへの普及というものを進めるべきだというふうに思うんですが。


私も見ていて、なかなかこれ進んでないなと。私も賃貸マンションに住んでおりますけれども、なんでなのかなと。この隘路について、経産省でどういうふうに見てらっしゃるのか教えてください

経産省審議官:住人が変わりやすく、設置した場合の継続的な利用については不確実性が高いといった課題

経産省 藤本大臣官房審議官
藤本武士 経産省大臣官房審議官(経済産業省1992年入省)

お答え申し上げます。電気自動車の普及に向けては、充電インフラなどの整備が不可欠ですが、課題も存在しております。


特に賃貸の集合住宅における充電設備の普及に当たりましては、分譲のような管理組合の合意形成などは必要ないものの、設置費用そのものの負担に加えまして、住人が比較的変わりやすく、設置した場合の継続的な利用については不確実性が高いといった課題があると認識をしております。


まず、設置費用の負担につきましては、補助金によりまして、設備費の1/2、工事費の1/1の支援を行うことで、設置者の負担を減らすとともに、予算額についても大幅に拡充してまいりました。

また、マンション用の充電インフラの導入促進に向けたパンフレットなども活用しまして、充電事業者に加えて、マンション計画修繕施工協会などにも周知を行うなど、情報発信に努めているところであります。


こうした取り組みもありまして、令和4年度は前年度の設置実績と比較して、約4倍となる約1200基が集合住宅に設置されており、このうち約3割が賃貸の集合住宅分と認識しております。普及に向けて動き始めているものと認識しています。

 

先ほども大臣から答弁がありましたとおり、多くのスタートアップが充電事業に参入するなど、充電インフラ整備に向けたモメンタムが高まっていると認識をしております。


経済産業省といたしましても、充電事業者に加えまして、デベロッパーやマンション管理の業界団体などとも議論を深める場を持ち、新築・既築を問わず、賃貸の集合住宅に充電器の普及が導入が進むよう検討を進めてまいりたいと考えます。

小野:例えばマンションの地下の駐車場にかなりつく

詳細にご答弁をいただきましたけれども、様々な努力をされていることは理解をいたしました。

そういう中で、やはり使っていくことが大事だと思うんですね。猪瀬さんがこの件に関して、うちの党の猪瀬直樹さんもすごく力説を毎回しているんですけども、実際に使ってみるとやっぱりEVはすごくいいんですね。


私も熊本にいた時分に(前熊本県副知事)、公用車が、地元にホンダの工場があったんで、公用車はPHEV使わせていただいていたんですが、もう戻れないですね。

普段、通勤してるとほとんどガソリン使わないんですよ、全部充電しているEV部分の方から先に使っていきますので、こんなに変わるのかと思いました。EVは確かに色々と、まだ遠出した時に不安だなとかですね。自分が出かけていたところに、充電できるかなってことがあるか思うんですけども。


日本の場合には、PHEVは今非常に力を入れている。すごく素晴らしい車がたくさんありますし、それを使っていただけるように、例えばデベロッパーの話が先ほどありましたけれども、標準で置いていくぐらいのことは、この間のGXで20兆円、経産省が得たわけですから、そういったところに(予算を)使う分には全然やってもいいというふうに思います。


あとは、マンションの方でEV充電器が、例えばマンションの地下の駐車場にかなりつくと、受変電設備とかそういう部分の問題もあるかもしれません。

技術的なこともちょっと今日は議論したかったんですが、ただそういった隘路を全て取り除いて、そしてこれを積極的にやっていくというぐらいの気合の入れ方をしていただきたいというふうに思うんですね。


「住民が変わりやすいから」とか、「継続して使ってもらえるから」とか、そういうことを言うんじゃなくて、本当に使っていただくとね、これはみんなもう普通のガソリン車には戻れないぐらいのインパクトがありますので、ぜひそういった形で是非皆様も、特に経産省の車も昔の古いクラウンとか使っていますけど、ああいうの早く変えてしまって、そして皆さん、政策を作っている皆さんがEVの良さってものを体感すると、政策もガラッと変わってくると思いますので。

大臣、この辺は経産省を何かあそこの前に停まっている車は全部EVにするというようなぐらい、頑張っていただきたい。

それは本当に有効な投資だと思いますので、是非よろしくお願いいたします。

新規の集合住宅におけるEV充電器の設置促進策の必要性

小野:EVの充電器の設置促進策、国交省と経産省連携してやるべき

そして今日は国交省さんにも来ていただいておりますが、先ほどもちょっと新築の話も出ましたけれども、新規の集合住宅においてEVの充電器の設置促進策をやはり国交省と経産省連携してやるべきだと思ってます。この施策についてご説明いただきたいと思います。

国交省審議官:低炭素建築物の認定要件にEV充電器の設置を追加

国土交通省 楠田大臣官房審議
楠田幹人 国土交通省 大臣官房審議官(建設省1992年入省 53歳)

お答えを申し上げます。新築分譲マンションにおきますEV充電器の設置につきましては、消費者の合意形成は不要でございますけれども、EV充電器の設置費用は最終的にはマンションの販売価格に転嫁をされますので、EV充電器の利用の見込み、それから費用負担、その辺のバランスを踏まえながら、分譲事業者の方で設置の判断を行われているというふうに承知をしております。


こうした現状を踏まえまして、EV充電器の普及に向けまして、先ほどご答弁が経済産業省からもありました充電インフラに対する補助金と合わせて、国土交通省におきましても、昨年度から低炭素建築物の認定のための要件にEV充電器の設置というものを追加をいたしまして、当該建築物の整備に対しまして、税制の措置、融資による支援を行わせていただいているところでございます。


今後も国土交通省といたしまして、経済産業省と連携をし、新築分譲マンションにおきますEV充電器の設置が積極的に行われますように、必要な対策を引き続き検討してまいりたいと思っております。

雑感

衆議院・経済産業委員会での小野泰輔氏(維新)の質問によって、経産省と国交省が連携して新築・中古マンションへのEV充電器の設置を推進しようとしていることに気づかされる。

国交省HPに掲載されている「低炭素建築物認定制度パンフレット」のなかに、低炭素建築物認定要件として、選択項目ではあるが(必須項目ではない)、「V2H(Vehicle to Home)充放電設備の設置」が表示されている(次図)。

V2H(Vehicle to Home)充放電設備の設置
「エコまち法に基づく低炭素建築物の認定制度の概要」P9

小野泰輔氏(維新)の質問で1点だけ気になったこと。

マンションの方でEV充電器が、例えばマンションの地下の駐車場にかなりつく

地下駐車場があるマンションは、あまり一般的ではない。どちらかといえば、地価が高く、地上に駐車場を確保できないような都心のマンションだ。特にタワーマンションなど。

EV充電器の設置場所として小野氏が例示した「マンションの地下の駐車場」という発想は、本人が自覚しているかどうかは別にして、資産性の高いマンションへの設置を優先しているように思えてしまうのだが……。

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