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羽田新ルート|港区長の所信表明、国に丸投げ

港区議会「23年第1回定例会」本会議で2月13日、武井区長の所信表明があった。

羽田新ルートに係る部分について、過去の施政方針・所信表明と合わせて整理しておいた。


もくじ

武井区長の2023年所信表明

武井雅昭 港区長
武井雅昭 港区長(無所属、5期、元港区民生活部長、早大政経学部卒、70歳)

羽田空港新飛行経路の運用に伴い、区民からは落下物や騒音等に対する不安の声が寄せられています。
区は、区民の安全安心と生活環境を守る立場から、引き続き、国に対して、区民の不安や疑問の払しょくに向けたきめ細かな情報提供や丁寧な説明を行うとともに、海上ルートの活用、地方空港への分散化など、新飛行ルートの固定化回避に係る検討を加速するよう、強く要請してまいります。

港区に住む人、働く人、訪れる人の誰もが、心地よいと感じることができる、持続可能なまちづくりを進めてまいります。

過去の施政方針・所信表明

港区HPには今回の所信表明を含め、過去の「区長施政方針・区長所信表明」の一覧が掲載されていて、リンク先を辿っていくと、区長発言をテキストで読むことができる。

武井区長が2018年以降の所信表明で羽田新ルートに言及したのは、2020年、2022年、2023年の3回。2021年は言及していない。

あと、2020年5月8日の区長選挙5選を経て、同年6月24日に開催された第2回会定例会において、これからの4年間の区政運営に係る施政方針のなかでも羽田新ルートに触れている。

さほど長くないので、以下ピックアップする。

2020年 所信表明

羽田空港新飛行経路の運用に伴い、区民からは落下物や騒音等に対する不安の声が寄せられています。
区は、区民の安全・安心と生活環境を守る立場から、引き続き、国の責任において、区民の不安や疑問の払しょくに向けたきめ細かな情報提供や丁寧な説明を行うとともに、さらなる安全対策や騒音対策等に積極的に取り組むよう、国に対して強く求めてまいります
また、区としても独自に区内の複数箇所で騒音を測定し、影響の把握に努めてまいります。

2020年 区長施政方針

羽田空港新飛行経路の運用に伴い、区民からは落下物や騒音等に対する不安の声が寄せられています。
私は、先月29日、国土交通大臣に対し、区に寄せられた意見や区独自で行った騒音測定結果の情報を伝えるとともに、区民への丁寧な説明や新ルートに限らず様々な運用を検討することなど、十分な対応を行うよう強く要請しました。
国は、こうした要請などを受け、今月3日、新ルートの固定化を回避するための方策を早急に検討するため、有識者及び専門家による検討会を設置する見解を示しました。
引き続き、更なる騒音対策や安全対策と合わせて、区民の不安や疑問の払しょくに向けた住民説明会の開催や、飛行経路の様々な運用の検討について、積極的に取り組むよう、国に対して強く求めてまいります

2022年 所信表明

羽田空港新飛行経路の運用に伴い、区民からは落下物や騒音等に対する不安の声が寄せられています。
先月末まで募集した区民意見を区議会とも共有し、国に確実に届け、新飛行経路の固定化回避に向けた検討を一層加速するよう、強く要請してまいります

雑感(一言で言えば、国に丸投げ)

上記に示した所信表明・施政方針を一言で言えば、国に丸投げ。丸投げでないのは2020年の所信表明で触れている「独自に区内の複数箇所で騒音を測定」ことくらい。

あと、「国に対して強く求めてまいります」「強く要請してまいります」という表現は、過去の定例会本会議の質疑応答で何度も登場してきた耳タコ表現。22年第4回定例会本会議で3人の議員に対して、繰り返し登場している。

武井区長は物腰が柔らかいので、悪い印象は受けないのだが、役人が書いた文書をひたすら棒読みするだけなので、羽田新ルート問題に関しては心許ない。

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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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