全日本不動産協会(略称:全日)は、1952年の宅地建物取引業法施行後まもなく設立された、不動産業界最古の歴史を誇る公益法人。
同協会の東京都本部が発行している季刊誌『不動産東京』で、「知っておきたい世界の”住まい文化”」という見開き2ページの連載を執筆している。
11月に発行された冬号は、クロアチア編
日本とクロアチアは伝統的に深い友好関係にあり、川崎市とリエカ市、京都市とザグレブ市、愛知県碧南市とプーラ市がそれぞれ姉妹都市を結んでいる。
冬号には、マムティカ(19階建て、総戸数1,169戸、1974年完成)とポレチカ(28階建て、総戸数700戸、1980年完成)の2件を紹介(写真)。
紙面の都合で紹介できなかった物件のなかから、高層の集合住宅3件をピックアップ。
クルーザー(Krstarica)
スプリスト市(人口約18万人)郊外に建てられた最初のポストモダン建築(1973年完成)。
手前は医学部の建物。
Photo by Armchoir.2008.Public domain.
リヒターの超高層(Richter's Skyscrapers)
クロアチアの首都ザグレブ市(人口約79万人)に建つ3棟の高層集合住宅(1968年完成)。
ロケットビルディングとも呼ばれ、東ヨーロッパの社会主義時代のブルータリズムの建物のひとつ。
※ブルータリズム :1950年代に見られるようになった建築様式で、冷酷で厳しい獣のような(すなわちブルータルな)手法を用いた表現主義。
角にある4つのコンクリートバットレス(壁体を支持する壁体)は、上向きに先細りになっていて、建物をミサイル発射プラットフォームのように見せたり、それら自体が宇宙に飛び出そうとしているように見せたりしている。
Photo by Branko Radovanović.2015.CC BY 4.0.
Trešnjevka beauty
クロアチアの首都ザグレブ市の南西部Trešnjevka地区(人口約12万人)に建つ高層共同住宅(1969年完成)。
Photo by Flammard.2012.CC BY 3.0.
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