東京都は8月6日、「大規模盛土造成地マップ」を更新したと発表。
2014年から公開していた内容に次の3点を更新したという。
- 近年造成された大規模盛土造成地の追加(平成21年~30年)【58箇所】
- 昭和20年以前の古い盛土造成地(戦前盛土造成地)の一部追加【35箇所】
- 大規模盛土造成地の種別を色分けと縁取りでわかりやすくマップに表記
大規模盛土造成地の数(23区)
23区内では14の区に合計149か所の「大規模盛土造成地」がある(内訳次図)。
飛びぬけて多いのは板橋区の29か所。次いで大田区の17か所。
不動産を選ぶ際には、防災の観点から「大規模盛土造成地」の存在を気にかけておいて損はないだろう。
「大規模盛土造成地マップ」閲覧方法
東京都都市整備局の「大規模盛土造成地一覧表(区市町村別)」にアクセスすると、区市町村別に「大規模盛土造成地マップ」のPDFがリンクされている一覧表が表示される(次図)。
たとえば、港区のPDF(2.02MB)を開くと、グランドプリンスホテル新高輪(港区高輪3丁目)付近は緑色で着色されていることから、大規模盛土造成地(谷埋め型)であることが分かる(次図)。
【参考】大規模盛土造成地の定義
マップで公開されているのは、すべての土造成地ではない。大規模盛土造成地に限られている。
大規模盛土造成地の定義は次の通りだ。
- 1.盛土の面積が3,000平方メートル以上の谷埋め型
(図:都HPより)
- 2.盛土をする前の地盤面の角度が水平に対して20度以上、かつ、盛土の高さが5メートル以上の腹付け型
(図:都HPより)
戦前盛土造成地(昭和20年以前)の定義は、古い地形図の誤差を考慮し、「該当」と「準該当」に分類されている。
該当盛土
- 谷埋め型:面積3,000m2以上、盛土厚3m以上、原地盤勾配1°以上
- 腹付け型:高さ5m以上、原地盤勾配20°以上
準該当盛土
- 谷埋め型:面積3,000m2未満2,500m2以上、盛土厚3m未満2m以上
原地盤勾配1°未満0.5°以上- 腹付け型:高さ5m未満4m以上、原地盤勾配20°未満15°以上
あわせて読みたい