不動産経済研究所は2月14日、「1月の首都圏新築マンション市場動向」を発表。
- 発売は7.4%減の1,384戸、契約率61.6%と需給ともに低調。
- 戸当り価格6,911万円、m2単価97.6万円とともに3カ月ぶりの上昇。
需給ともに低調ななかで、m2単価は97.6万円(先月75.5万円) と大幅に上昇。
これだけではよく分からないので、同研究所が過去に発表した数値データも含め、いつものように、首都圏の新築マンション市場動向のトレンドを可視化してみた。
- 発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
- 発売戸数の推移(1都3県)
- m2単価の推移(1都3県)
- 価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)
- 億ションの発売戸数・率の推移(23区)
- まとめ
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発売戸数・発売単価・販売在庫の推移(首都圏)
発売単価は、これまで上下動を繰り返しながら上昇トレンドにあったが、1年ほど前から下降トレンドに。
ところが、5か月連続で80万円切りだった発売単価が、1月は97.6万円に急上昇(理由は後述)。
販売在庫数は上昇中。
発売戸数は上下動が激しいが、下降トレンドにあるようだ。
発売戸数の推移(1都3県)
例年1月の発売戸数は特に少ない。
23区に着目すると、1月の発売戸数688戸は、前年同月比で13.7%の増加。
m2単価の推移(1都3県)
23区の発売単価は、15年7月(119.9万円)にピークを記録したあと、上下動を繰り返えしながら、下降トレンドに入っていたのだが、1月に急上昇(理由は後述)。
価格帯別の発売戸数割合の推移(23区)
23区の発売戸数の割合は、5,000万円を境にクッキリと2極化している。
11月、12月に6%を超えていた低価格帯の割合が4%以下まで減少。
億ションの割合は急増した。このことが発売単価の急上昇に影響している。
億ションの発売戸数・率の推移(23区)
億ションの発売戸数は15年8月以降、100戸~200戸(10%~20%)で推移していたのだが――16年7月以降、減少傾向にある(次図)。
1月に144戸(20.9%)と激増したのは、一時的現象なのか、今後要観察。
まとめ
首都圏新築マンション市場は、概ね下降トレンド。
- 5か月連続で80万円切りだった発売単価が、1月は97.6万円に急上昇。販売在庫数は上昇中。
- 23区の1月の発売戸数(688戸)は、前年同月比で13.7%の増加。
- 23区の発売単価は、下降トレンドに入っていたのだが、1月に急上昇。
- 23区の発売戸数の割合は、5,000万円を境にクッキリと2極化している。
- 1月に23区の億ションの供給割合が急増。単価上昇の一因となっている。