昨年の4月に筆者が独自に調査した結果を踏まえ、「23区内でAirbnb物件が最も密集している新宿区が無法地帯になっている?」ことを紹介した。
あれから9か月が経過。現在はどうなっているのか確認してみた。
- 新宿区内のAirbnb登録件数は9か月で1.5倍
- Airbnb登録物件は歌舞伎町と大久保の限られたエリアに集中
- 中国版Airbnbサイトにも・・・
- 新宿区「民泊問題対応検討会議」の対応が急がれる
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新宿区内のAirbnb登録件数は9か月で1.5倍
新宿区のAirbnb登録件数は、この9か月間で約1.5倍(2,317⇒3,506件)に増加、約3,500件に達している(17年1月1日現在)。
「Airbnb登録件数 1都2府のシェア減少中・・・」グラフに加筆
ちなみに、大阪市中央区のAirbnb登録件数は、この9か月間で約1.6倍(2,623⇒4,183件)に増加。新宿区よりもヤバイ(東京よりもヤバイ?大阪の民泊事情 )。
Airbnb登録物件は歌舞伎町と大久保の限られたエリアに集中
新宿区内のAirbnbの登録物件の分布をみると、相変わらず歌舞伎町・大久保あたり(下図の黒枠)に多いことが分かる。
※図中の数値は、Airbnbの登録物件数を示している。
AirLABOのデータ(17年1月15日現在)をもとに、筆者が加筆。
上図の黒枠部分(歌舞伎町・大久保周辺)を拡大したのが次の図。
歌舞伎町と大久保の限られたエリアに民泊が集中していることが一目瞭然であろう。
同上
中国版Airbnbサイトにも・・・
中国版Airbnbサイトではどうか?
主な中国版Airbnbサイトのうち、「住百家」で歌舞伎町・大久保周辺に登録されている物件の分布は次図のとおりだ(17年1月15日現在)。
Airbnbほど多くはないものの、しっかり登録されている。
※上図では宿泊料として「¥」で表示されているが、円ではなく、人民元を意味している。1人民元=16.7円(17年1月15日現在)。
※「途家」は地図表示機能があるが、うまく表示できない。「自在客」は地図表示機能そのものがない。
新宿区「民泊問題対応検討会議」の対応が急がれる
新宿区は、区民の安全・安心の確保を目的とした適正なルールづくりを検討するため「民泊問題対応検討会議」を設置し、これまでに3回会議を開催している。
厚労省・国交省がまとめた「「民泊サービス」のあり方に関する検討会最終報告書」よりも踏み込んでいる点は、「違法民泊の防止措置」(次図)。
「違法民泊の提供、管理、あっせんの禁止」や「区長への通報」の具体化が急がれる。
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