マンションチラシの謳い文句で、お得感を抱く表現はどれか?
- ご成約でもらえる!総額3,000万円分
- ご成約でもらえる!30万円相当プレゼント!!
- ご成約でもらえる!購入金額1%分相当のプレゼント!!
広い団地の跡地に建つ大規模マンションの折り込みチラシ。
物件概要
大手町駅直通33分、駅徒歩13分。総戸数241戸、7階建。平成28年6月竣工済み(本チラシ掲載日の7カ月前)。
【第5期2次 予告広告】販売戸数/未定、3LDK(71.39m2)~4LDK(84.72m2)。予定販売価格2,200万円~4,000万円、予定最多価格帯2.900万円台。
- ※2015年1月17日(土)・3月21日(土)・5月4日(月)、2016年3月25日(金)・10月14日(金)の物件と同じ。
新聞半紙大のチラシのオモテ面に掲載されているのは、1.と2.の文言である。
ご成約でもらえる!総額3,000万円分
期間内にご成約をいただいた先着20組様に、
30万円相当の家電製品をプレゼント!!
「3,000」の文字の大きさに目が惹き付けられて、「おおっ、3,000万円もらえるのか」と一瞬ハッピィーな気持ちにならないだろうか。
「総額3,000万円分」という表現はインパクトがある。
でもなぜ、「総額600万円」(=20組×30万円)ではなく、「総額3,000万円」なのか?
ものすごく小さなサイズの文字(1ミリ角くらい)で記された注釈を読むと答えが分かる。
※総額3,000万円とは1物件あたり20組様に30万円相当の家電製品をプレゼントする企画をA、B、C、D、Eの5物件で実施することを表しています。
「総額3,000万円」とは、このチラシの物件Aだけでなく、他の4物件も含めた合計なのである。
広告担当者は、「30万円相当の家電製品をプレゼント!!」だけでは、インパクトが弱いと考えたのであろう。
たしかに他の物件も含めて総額を謳うことを禁じたルールはない。
でも、なんだか、ずいぶんと上げ底感のある、騙された気分にさせられる数字ではないか。
「現在販売中の5つの物件を合わせて総額3,000万円分」と表現するのが誠実な態度だと思う。
ちなみに、3,000万円で契約した場合、「30万円相当プレゼント!!」は「購入金額1%分相当のプレゼント!!」とも表現できるのだが、「1%」では、インパクトが弱すぎるか――。
(本日、マンション広告4枚)