昨日発行されたSUUMO首都圏版5月31日号の特集は「賃貸vs買う」
よくあるテーマではあるが、100人にアンケートした結果を示しているところがチョットだけ新鮮。
首都圏と関西圏在住の25歳から59歳の男女計200名(居住形態:賃貸100名、新築分譲マンション100名)を対象に実施されたアンケートだ。
掲載されているアンケート項目(100人会議の議題)は2つ。選択肢のなかから3つまで選択した結果を点数化し、ランキング表示されている。
議題1:満足しているポイントは?
賃貸派も購入派も「立地」と「居住費」に対する満足度が高い。
賃貸派が「気楽さ」を2位に上げているのに対して、購入派は「資産性」を2位に上げているのが大きな違いであり、両派の特徴がよく表れている点であろう。
議題2:後悔しているポイントは?
両派とも「不満なし」が上位を占めている。
賃貸派が「防音性」で後悔しているのは、賃貸物件の多くが、分譲マンションよりも遮音性が低いことを示唆している(遮音性の高い賃貸物件もあるのだが)。
気になるのは賃貸派の「老後の不安」
賃貸だと「老後は不安」と言われるが・・・
賃貸派の後悔しているポイントの1位は「防音性」と同数で「老後の不安」が挙げられている。
「老後の不安」の要因として考えられるのは、次の2つ。
ひとつは、死ぬまで家賃を払い続けなければならないという経済的不安。そしてもう一つは、孤独死の可能性の高い高齢者は、賃貸住居を借りにくいのではないかという恐れ。
でも、そんなに心配することはないのでは。
死ぬまで家賃を払い続ける前に、介護施設に転居する可能性のほうが高そうだ。
賃貸派でも購入派でも、いずれ介護施設に転居するのだから、居住費(介護施設利用料)を死ぬまで負担し続けなけらばならいのは、両派とも同じ。
むしろ、購入派のほうも老後を心配したほうがいい。
分譲マンションであっても、管理費・修繕費を払い続けなければならないし、もし建て替えることになろうものなら、多額の出費を要することになる。
あなたが35歳でマンションを購入したとして、建て替えの話が出てくる40年後には、そろそろ健康寿命が尽きる75歳。決してあり得ない話ではないだろう。
また、首都直下地震(30年以内の発生確率が70%)が発生して、多大な補修費用が生じる(補修工事期間中は住めない場合もあり得る)可能性も低くない。
高齢者だと賃貸マンションを絶対借りられないのかというとそうでもない。
これからは空き家が猛烈な勢いで増えていく(住宅着工4割減、3軒に1軒が空き家という未来)。あなたが高齢者になるころには、「どうぞ借りてください」という世の中になっているのではないか。
仮に民間のマンションが借りられなくても、半官半民のUR物件や公営物件であれば、年齢を理由に断られることはないだろう。
これからは高齢化社会に向けて、これからは高齢者専用の賃貸物件も増えていくのではないだろうか。
すでに、65歳からのお部屋探しサイトなんていうのもあるくらいだ(とってもユニーク!65歳からのお部屋探し「R65不動産」)。
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