不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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なぜ販売価格が安いのか、チラシを読み解いてみた

幹線道路沿いに建つ大規模マンション。

【第3期 本広告】大手町駅直通37分、駅徒歩15分。総戸数107戸、7階建。販売戸数5戸、3LDK(71.45m2)〜4LDK(102.27m2)。販売価格1,698万円〜3,298万円。平成24年8月6日竣工済み(本チラシ掲載日の2カ月前)。

  • ※2008年5月24日(土)の物件と同じ。

新聞半紙大のチラシのオモテ面に、安さを喧伝するコピー。

このゆとり、この価格に驚いてください。

  • 3LDK 71m2超 1,600万円台
  • 4LDK 91m2超 2,400万円台

大手町駅直通37分・駅徒歩15分、都心へのアクセスはイマイチたが、それにしてもこの価格は安すぎないか?
と思って、チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らしていて、納得。
以下に、納得した理由を説明しよう。

建築確認番号/第UHEC建確****号(平成20年4月7日付)

この物件の建築確認が下りたのが、4年半前(平成20年4月7日)。
竣工したのが2カ月前(平成24年8月6日)だから、約4年間も何をしていたのか疑問がわいてくる。


さらに「物件概要」を読み進めると、その答えが見えてくる。

当物件は2008年6月に「〇〇〇〇〇〇〇△△△△△△」として販売開始しましたが、このたび売主変更に伴い、新たに物件名を「□□□□□□△△△△△△」として販売することとなりました。

ネット情報によれば、この物件の前の売主は、2008年7月29日に経営破たん(負債総額279億円)。
その後、2008年10月22日、企業再生引受人としても活動している伝説の企業家が率いるグループに入っていることが分かる。


販売価格が安いのは、使い勝手の悪い機械式駐車場に加え――
経営破たんで工事がストップ、長期間の現場放置による品質への疑念などが、投げ売り価格につながっていると推測したのだが・・・・・・。

(本日、マンション広告7)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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