不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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イメージ先行のチラシ戦略で消費者の信頼を得られるか


本日、マンション広告1枚。

【予告広告】渋谷駅直通21分、駅徒歩9分。総戸数69戸、8階建。販売戸数/未定、1LDK(46.53m2)〜4LDK(87.21m2)。販売価格/未定。平成25年3月上旬竣工(本チラシ掲載日の1年1カ月後)。

西側を5階建て、東側を7階建てのビルに挟まれた、駐車場跡地に建つ中規模マンション。


新聞半紙大のチラシのオモテ面に、30歳前後と思しき笑顔が素敵な男女6人と女児1名の写真。
で、どんなマンションなのかなと思って、チラシ裏面を見てみると、敷地内の配置図や間取り図、マンションの外観CGさえ掲載されていない。


掲載されているものといえば、航空写真と案内図のほかには――
居住者専用のラウンジの完成予想CGと「エントランスホールを華やかに飾るオリジナルオブジェ」の参考写真、周辺の都市公園や美術館、東京駅や銀座の写真だ。


2カ月後に販売を開始する(販売予定時期:4月下旬)というのに、外観や間取りといった基本的な情報を示さずに、イメージだけを訴えるチラシ戦略。


黒木メイサや役所広司、唐沢寿明やといった高感度の俳優らを起用した、中身のない〇〇マン・シリーズのテレビCMで、企業の知名度を上げることはできても、イメージ先行のチラシ戦略で、一生の買い物をしようとしている消費者の信頼を得られることはできるのか。


ちなみに、業界の自主ルール「不動産の表示に関する公正競争規約」は、マンションの配置図だけでなく、驚くべきことに間取り図さえ、チラシへの表示を義務付けていない。
こちらはこちらで問題なのだが・・・・・・。


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2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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