不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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不動産大手の広告宣伝費を比較してみた

2月6日の記事「不動産大手の広告宣伝費に見るメディア・タブー性」の中で、広告出稿量の多寡がマスコミからの企業批判を免れるタブー性を生み出しているではないかと記した。


また、2月12日の記事「イメージ先行のチラシ戦略で消費者の信頼を得られるか」の中で、テレビCMで、企業の知名度を上げることはできても、イメージ先行のチラシ戦略で、一生の買い物をしようとしている消費者の信頼を得られることはできるのかと問題提起した。


このように不動産会社の広告宣伝費は、なかなかに興味深いところなので――
大手不動産会5社とマンション分譲最大手(大京)、首都圏展開率No.1(ゴールドクレスト)、そして最近、役所広司や唐沢寿明といった高感度の俳優らを起用した、バカバカしいテレビCMをよく見かけるようになった大和ハウス工業の広告宣伝費を調べてみた。


具体的には、EDINET(エディネット、Electronic Disclosure for Investors' NETwork)を使って、各社の6年間(平成17年度〜22年度)の「有価証券報告書」をひも解き、「広告宣伝費」と「営業収益」をピックアップし、グラフ化してみた。


広告宣伝費の推移(不動産会社比較)
広告宣伝費の推移(不動産会社比較)広告宣伝費の推移(不動産会社比
大和ハウス工業は、平成18年度の279億円をピークに漸減し、平成22年度には205億円となり、三井不動産の206億円と逆転している。


「広告宣伝費/営業収益」の推移(不動産会社比較)
「広告宣伝費/営業収益」の推移(不動産会社比較)
「営業収益」に対する「宣伝広告費」の割合(以下、「広告宣伝費率」)を見ると、野村不動産とゴールドクレストの2社が2.8〜3.6%と高い割合であることが分かる。
野村不動産は「プラウド」という高級ブランドイメージの維持に、ゴールドクレストは知名度の向上に広告宣伝費を多く投入しているということなのだろうか。


「広告宣伝費」と「広告宣伝費率」の関係
広告宣伝費」と「広告宣伝費率」の関係
さらに「広告宣伝費」と「広告宣伝費率」の推移を見ると、ゴールドクレストは、広告宣伝費の絶対額は一番少ないものの、広告宣伝費率は高い(宣伝におカネを掛けている)ことが分かる。


大京は広告宣伝費の変動幅が小さい割には広告宣伝費率の変動が大きい。
特に平成20年度には3.7%と他社を圧倒していたが、平成21年度以降は大きく下がり、他社並みの2%弱となっている。

(本日、マンション広告なし)

2021年6月1日、このブログ開設から17周年を迎えました (^_^)/
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