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「予告広告」でモデルルームに集客し、“即日完売”できる見通しが得られた段階で「本広告」を出して短期間で受付・抽選に走るという、最近はやりの“即日完売”。
今年に入ってからのブログ記事をまとめてみた。
業界のやりたい放題、平日AMのピンポイントな登録受付
- 第1期1次登録受付:7月22日(金)10:00AM〜11:00AM
- 抽選:同日3:00PM〜
周知期間(3日間)がとっても短く、ピンポイントな受付期間(たったの1時間!)。
しかも、まるで一般の見学者を排除するかのような、平日金曜日午前中の受付。
「予告広告」でモデルルームに集客しながら、販売見通しが得られた段階で「本広告」を出して、短期間で登録受付・抽選を行うという、最近流行りの典型的な販促ワザだ。
抽選倍率からみた“即日完売”の実態
不動産経済研究所が毎月中旬に発表している「首都圏マンション市場動向」の資料をひも解くと、“即日完売”戸数は2010年3月以降急増していることが分かる。でも、「平均抽選倍率」のほうは概ね、1倍と2倍の間にシッカリ収まっている。
このことは、“即日完売”できる見通しが得られた(購入予定客が確保された)段階で抽選を実施していることの証左。
登録受付期間中のプレゼント・キャンペーンの意味
総戸数49戸を期分けせず、一度で発売するほどに、順調な集客が見込まれているであろうこの段階で、なぜ、わざわざ「グルメチケット2000円券をプレゼント」キャンペーンでさらに集客する必要があるのか?考えられる理由は次の3つ。
- 「グルメチケット2000円券」狙いの冷やかし客であっても、マンションギャラリーに大勢の人が来ることで、購入しようかどうか迷っている人の背中を押す効果が期待できること。
- マンションギャラリーに多くの人が来場している状況が、ツイッターやフェイスブッックなどの口コミ情報によって拡散されることで、人気物件を演出することが期待できること。
- 「グルメチケット2000円券」で購入希望者が増えれば、抽選倍率を上げることができる。上記の口コミ情報と併せて、この大手デベロッパーのブランド力を向上させることができる。
あなたが「グルメチケット2000円券」狙いの冷やかし客に留まっているうちはいいのだが――
この段階で営業マンのセールストークに絡みとられて、登録・抽選に挑もうものなら、単に抽選倍率を上げるための協力者になっていることがあるのかもしれないことに気を付けよう。
「即日完売=飛ぶように売れている優良物件」とは限らない
不動産経済研究所が7月14日に発表した「6月の首都圏マンション市場動向」には、「即日完売」物件として、5件が紹介されていた。これら5つの物件は、実際に飛ぶように売れていたのか?
発売履歴を確認すべく、リクルート社のフリーマガジン「SUUMO新築マンション(首都圏版)」のバックナンバーをひも解いてみた。
(中略)
不動産経済研究所が7月14日に発表した「即日完売」5物件は、すべて即日完売”演出物件だった。
映画前売り券とマンションとの違いは、後者が“一生の買い物”である点。
映画の前売り券であれば、ババをつかまされても諦めがつくが、マンションの場合はそうはいくまい。
「即日完売=飛ぶように売れている優良物件」と連想してしまいがちだが、必ずしもそうではないことを肝に銘じておこう!
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