不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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本広告を出さなかったことのお詫び広告

湾岸エリアに建つ、駅から遠い大規模マンション。

【第3期1次本広告】東京駅直通29分、駅徒歩20分。総戸数896戸、14階建。販売戸数22戸、3LDK(75.93m2)〜4LDK(96.18m2)。販売価格2,878万円〜4,478万円。平成20年1月下旬竣工(本チラシ掲載日の4カ月後)。

  • 8月27日(日)、9月10日(日)、4月30日(月)、7月06日(金)、8月31日(金)の物件と同じ。

広告裏面の右下隅にゴマ粒大の小さな文字が並ぶ。
珍しいお詫び文章だ。

※お詫び:第2期3次の新聞折込チラシに関しまして、平成19年7月20日付朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞にて実施した予告広告では「本広告を行うまでは、契約または予約の申込に一切応じられません。また申込の順位の確保に関する措置は講じられません。予めご了承ください。販売予定時期/平成19年7月下旬」と表示しましたが、本日折込をさせていただいた地域において本広告を行わずに販売を開始してしまいました。お詫び申し上げます。

改行のないこの読みにくい文章に、いったいどれだけの人が目を通したのか?
仮に、しっかり読んだとしても、何人がその主旨を理解できたのか?
このお詫び文章の発端は、先月のブログ記事8月31日(金) 予告広告の後に本広告は出されているのか?にさかのぼる。
すなわち、同記事で、「7月20日に第2期3次の『予告広告』が出された後、第2期3次の『本広告』が筆者のもとに届いていない」ことを指摘し、デベロッパーに事実確認を求めていたものだ。
9月19日付けで、同デベロッパー販売管理室長名にて、筆者の元に次のような回答文書が届いた。

(前略)
弊社において調査、確認を行いましたところ、一部地域において新聞折込チラシの本広告が配布されていなかった事実を確認いたしました。
弊社はこの件に関し、社団法人首都圏不動産公正取引協議会に報告をいたしました。
また、一般消費者に対しましては、平成19年9月21日付けの○○(=物件名)新聞折込チラシにおいて本広告の折り込まれていなかった地域にお詫びの広告を配付し、併せて同日付けの○○(=物件名)ホームページにおいても新聞折込チラシにお詫び広告を掲載した旨を告知することといたしました。
(後略)

今回の広告不備事案は、マンション・チラシを「定点観測」している筆者だからこそ発見できたケース。
氷山の一角ではないのか。
本物件の売主は、大手デベロッパー6社から構成されている。
主幹事会社の販売管理室長殿が、他5社との協議・調整に時間を要し、広告監視元である(社)首都圏不動産公正取引協議会への報告にご苦労された様子が想像される。
今後の販売サイドのコンプライアンス体制の強化に期待したい。

(本日、マンション8枚)

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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