不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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激安マンションには、わけがある

千葉県郊外に建つ大規模マンション。

日本橋駅45分(特急利用・途中乗り換え)、駅徒歩5分。総戸数364戸、3階+8階+14階×3棟+22階、3LDK(90.01m2)〜4LDK(108.48m2)。平成15年9月竣工(1年2ケ月前)。

なぜ安いのか?

都心への交通の便は悪いが、その分、自然環境は抜群だ。○○沼を中心とする自然環境と敷地内の公園・緑地との一体化が図られていている。
分譲価格は、3LDK・90.01m2が2,330万円、4LDK・101.72m2が2,550万円と驚くほど安い。m2当たりに換算すると25万円だ。
25万円/m2がどの程度安いのか、以下に検証してみよう。
(株)不動産経済研究所が10月13日に公表した「2004年9月度版首都圏マンション・戸建市場動向」によれば、2004年9月度の首都圏のマンションの1戸当たりの価格は3,848万円(53.1万円/m2)となっている。
地域別の平均価格は次のとおりだ。

  • 東京都区部 4,363万円(65.5万円/m2)
  • 都下 3,592万円(49.8万円/m2)
  • 神奈川県 3,571万円(47.3万円/m2)
  • 埼玉県 3,190万円(40.3万円/m2)
  • 千葉県 3,467万円(42.9万円/m2)

首都圏のマンション分譲価格が下落し始めているとはいえ、本物件の25万円/m2は恐ろしく安いことがわかる。
会社更生法適用下のゼネコン施工とはいえ、なぜこれほどに分譲価格が安いのか?
永住仕様として、温水床暖房・フルオート機能付きバス・大型レンジフード・ノズル付きシャワーヘッドなど、最近のマンションでは標準装備化されているカタログ設備的なものはチラシに掲載されている。
でも、床・壁のコンクリート厚さや階高など工事費に大きく影響する(=マンションのグレードを推測できる)情報がチラシには掲載されていない。
本物件のホームページを見ると、戸境壁は厚さ15cm(グラスウール強化石こうボード)、つまりコンクリートではないことがわかった。コンクリート製の壁を採用しないことで工事費縮減を図っているのだが、隣接住戸との遮音性能が確保できているのか大いに気になるところである。

いつ竣工したのか?

ところで、本チラシの物件概要には、「竣工済み」と記載されている。
「不動産の公正競争規約」では、「建築年月」として「未完成の場合は、工事の完了予定年月」の記載を義務付けているだけなので、本チラシのように既に竣工した物件であれば「竣工済み」という表現で問題はない。
でも、消費者としては、いつごろ竣工した物件なのか知りたいところだ。
念のために、販売先に電話で訊いてみたところ、昨年の9月に竣工しているとのこと。
すでに竣工して1年と2ヶ月を経過している。つまり、本物件は「中古マンション」ということになる。
でも、本チラシには、当然だが、「中古」であることを知る手掛かりになるよう情報はどこにも記載されていない。
本物件が1年以上経過して、激安でもなお、15戸が売れ残っている理由がわかるような気がする。

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2019年6月1日、このブログ開設から15周年を迎えました (^_^)/
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