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23区で最も厳しい!? 目黒区民泊条例の骨子案

目黒区は12月14日、『目黒区住宅宿泊条例(仮称)の骨子(案)』(PDF:144KB)を公開。同案への意見を求めている(締切:18年1月19日)。

来年6月15日に施行される住宅宿泊事業法(民泊新法)に向けて、東京23区では、次の6つの区で民泊条例の骨子案などが示されている。

23区でAirbnbの登録件数が12番目に多い目黒区(約460件、12月1日現在)の民泊条例骨子(案)から気になる2点を解説した。


もくじ

その前に、まずは骨子案の構成の確認。

民泊条例骨子案の構成

骨子案は次のように、5項目から構成されている。

  • 1 目的
  • 2 住宅宿泊事業者等の責務
    (1)近隣住民への周知
    (2)苦情への対応記録の整備

  • 3 宿泊者の責務
  • 4 届出住宅の縦覧
  • 住宅宿泊事業実施の制限(法第18条関係)

特筆すべきは5番目の「住宅宿泊事業実施の制限」について。

気になる論点は、「区内全域で平日禁止」と「家主居住型民泊の扱い」の二つ。以下に述べる。

区内全域で平日禁止

住居専用地域だけでなく、目黒区内の全域で、平日の民泊営業が禁止されている。

住宅宿泊事業実施の制限(法第18条関係)

区内の全域において、日曜日正午から金曜日正午までの週5日間は、住宅宿泊事業を実施できないことを定めます。

「目黒区住宅宿泊条例(仮称)の骨子(案)」より

この文案により、住宅宿泊事業法(民泊新法)が規定している年間上限「180日間」が「104日間」にまで削減されることになる。

今回公開された資料の「住宅宿泊事業実施の制限(法第18条)の考え方(案)について 」に記された次の文章から、区内全域を規制対象とした理由を読み取ることができる(ようするに、区内は住宅地が多いということが言いたいらしい)。

本区の用途地域は、区の面積の81.1%が住居系で、商業地域及び近隣商業地域においても、住宅が混在しているとともに、その後背地は、閑静な住宅街となっている。また、目黒川沿いや目黒通り沿いなどの準工業地域についても住宅地としての土地利用が進んでおり、これらの地域特性を踏まえた対応が必要である。

 

区内全域で平日禁止という考え方は、目黒区議会の定例会のうち、9月7日に開催された本会議(一般質問)の橋本議員(自民)質問に対する青木英二区長(4期)の次の答弁からも読み取れる。

宿泊事業の年間の提供期間や区域について、区独自で制限する条例を制定するかについて判断材料が少なく、現時点では明確には申し上げられる状況ではございませんが、目黒区においては住宅系の用途地域が約8割を占めており、さらに第一種低層住居専用地域については約5割を占めているという顕著な特徴がございます。

海外等の観光客の来訪、滞在を促進するという民泊新法の趣旨には一定の理解ができるものの、区としては、法律が施行された後も、区内の良好で閑静な住環境を守っていく姿勢で臨んでいく必要があるものと考えております。

「家主居住型」民泊も区内全域で平日禁止

骨子案では、「家主不在型」と「家主居住型」との区別が特になされていない。これは、家主居住型の民泊であっても、目黒区内全域で平日は民泊ができないことを意味している。

民泊運営者の都合よりも、区民の安全・安心を優先する姿勢は9月7日に開催された本会議(一般質問)の西崎議員(民進)質問に対する青木区長の次の答弁からも読み取れる。

今後、民泊事業への参入を検討している方や住宅の所有者が、必ずしも区内在住者であるわけではないことから、事業者側の意向については、区単独で把握することは難しい面もあると認識しております。

 区として、寄せられている苦情や相談内容からいたしますと、住民の方と事業者の間では異なった意向が出ることもあり得ると考えてございます。

(中略)

法律の施行に当たって目黒区の良好な住環境が維持できるよう、課題抽出や対応策の検討、区の体制の検討なども含め、引き続き区民生活の安全・安心を確保していくよう努めてまいりたいと存じます。

目黒区は区民生活の安全・安心を確保すべく、23区で最も厳しい民泊条例案を打ち出したようだ。

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