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規約ギリギリで勝負すべく不動産取引協に相談!?

首都圏不動産公正取引協議会は7月4日、「平成28年度事業報告」(PDF:686KB)を発表。

同報告には「経常業務の実施状況」と「会議等の開催状況」が24頁にわたって記されている。

そのなかで興味が惹かれたのは「経常業務の実施状況」に掲載されている「相談件数」のデータ。相談件数が「相談者別」「相談内容別」「規約条項別」に公開されているのだ。

過去の「事業計画」に掲載されていたデータも含めて可視化してみた。


もくじ

不動産事業者と広告会社からの相談が9割

相談件数で圧倒的に多いのは「不動産事業者」。次いで多いのは「広告会社等」。この両者で9割を占めている(次図)。

一般消費者からの相談は少ない(16年度302件)。

「相談者別」相談件数の推移

相談事項は規約違反ワースト4事項と一致

相談内容別にみると、「表示関係」が圧倒的に多いことが分かる(次図)。

「相談内容別」相談件数の推移

 

さらにその「表示関係」の内訳も、次のようにデータが公開されている。

平成28年度表示関係の規約条項別相談件数

 ただ、これではピンとこないので、過去データも含めて可視化したのが次図。

「物件の内容・取引条件等に係る表示基準(15条)」と「必要な表示事項(8条)」に関する相談が圧倒的に多い

表示関係の「規約条項別」相談件数の推移

そういえば、規約違反で厳重警告・違約金課徴の措置実績を見ると、「物件の内容・取引条件等に係る表示基準(15条)」と「必要な表示事項(8条)」がワースト4に入っている(次図)。

規約に違反しないよう、不動産業者や広告会社の関係者らが首都圏不動産公正取引協議に数多く相談を寄せているということなのであろう。

違反件数の内訳(内容別)
悪質広告! リフォーム事実がないのに「リフォーム」表示」より

なぜ、相談件数は年間1万2千件程度に納まっているのか?

09年度以降のデータを見てみると、年間の相談件数は1万2千件程度で推移している(次図)。

相談件数の推移

なぜ、相談件数は年間1万2千件程度に納まっているのか?

たとえば、16年度の相談件数は12,015件。土日祝日を除いた営業日数は245日だから、1日当たりにすると平均49件の相談を受けたことになる。電話受付時間(午前9時00分から午後5時30分)が8.5時間だから、10分で1件という多さだ。

首都圏不動産公正取引協議会の相談受付マンパワーが制約となって、相談件数が年間1万2千件程度に納まっているということはないのか?

あるいは、メールでの受付をしていないとか、平日9時~17時半に限るとか、職員の休憩時間帯は手薄になるといった、受付サイドの制約があるので、受付件数が頭打ちになっているということはないのか?

  • [1] 来訪又は電話によるご相談等の対応時間は、平日(月曜日から金曜日)の午前9時00分から午後5時30分までとさせていただいております。

  • [2] 不動産広告に関する相談や問い合わせは、「来訪」、「電話」、「郵送」にて承ります(電子メールでのご相談は受け付けておりません)。
    なお、来訪されてご相談される場合は、事前に「来訪日」及び「来訪時間」の予約をお願いします。事前の予約がないと対応できない場合があります。

  • [3] 職員の休憩時間(午後12時から午後1時30分頃/交代制)や会議等の開催時間内は、相談等への業務対応が手薄となる場合がございます。予めご了承ください。

相談窓口・対応時間」より

規約ギリギリで勝負すべく不動産取引協に相談!?

相談件数と「新築マンション販売戸数」や「中古マンション成約戸数」との関係はあるのか?

上図に「新築マンション販売戸数」と「中古マンション成約戸数」を追記したのが次の図。

相談件数と販売戸数・成約戸数との関係性は特に見られない。

相談件数と 新築マンション発売戸数・中古マンション成約戸数 との関係
(新築マンション販売戸数は不動産経済研究所の首都圏データ、中古マンション成約戸数は東日本不動産流通機構の首都圏データによる)

 

発売戸数・成約戸数の多寡と関係なく、相談件数にあまり大きな変化がないというのは、どういうことなのか?

発売戸数・成約戸数が少ない時期は、相談件数は少なくなりそうなものだが、そうなっていない。たとえば、09年度は発売戸数・成約戸数が少ない時期であったにも関わらず、相談件数は逆に最も多かった。

発売戸数・成約戸数が少ない時期は、販促に力を入れようとして、規約ギリギリのところで勝負すべく首都圏不動産公正取引協議会に相談するといったケースが多かったということなのか・・・・・・。

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2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
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