十字路(うち1本は生活道路)に面した駐車場の跡地に建つ、ペンシル型の中規模マンションの広告。
物件概要
【先着順】大手町駅直通5分、駅徒歩6分。総戸数78戸、14階建。販売戸数6戸、2LDK(54.33~60.19m2)。販売価格6,379万円~6,999万円。平成29年11月中旬竣工(本チラシ掲載日の6カ月後)。
2LDKを強調したキャッチコピー
新聞半紙大のチラシのオモテ面には、2LDKを強調したキャッチコピー。
時の価値を創造する
〇〇区・都心型2LDK(※1)。
注釈(※1)に目を凝らすと、総戸数78戸のうち8割近くが2LDKであることが分かる。
※1:2LDK住戸は、全78戸中61戸、先着順分譲住戸6戸中6戸。
なぜ、2LDKが多いのか?
周辺に、東大や医大、芸大など、お金持ちの子弟が通う大学や、病院が多いことが理由として考えられる。
印象操作されたグラフに要注意
投資にはもってこいのマンションなのであろう。
チラシ裏面には、「資産性の高さ」として、リセールバリューを強調したグラフが2枚並んでいる。
1枚は、築10年後の中古マンションの流通価格が、新築分譲当時の価格の何%に相当するのかというグラフ。
↓ こんな感じ。
でも、上図をよく見ると、縦軸の起点が0%になっていない。
そこで起点を0%にして、描き直したのが次のグラフ。
なんだかずいぶん印象が違う。
そしてもう1枚のグラフが、最寄り駅からの所要時間とリセールバリューの関係を示したグラフ。
↓ こんな感じ。
こちらのグラフも縦軸の起点が0%になっていない。
そこで起点を0%にして、描き直したのが次のグラフ。
やはり印象が変わってくる。
縦軸の起点を0%にしないことで、違いを強調しようとするのは、印象操作の代表的な手法のひとつ。
テレビや新聞でも時々見られるので要注意だ。縦軸だけでなく、横軸(特に時間軸)を均等表示しないケースもあるので、惑わされないようにしよう!
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(本日、マンション広告1枚)