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平均価格は本当に「相場」なのか?――中央値で読む新築マンション市場の実像【首都圏】

不動産経済研究所が毎月公表している「首都圏新築マンション市場動向」で示される価格は平均値である。

極端に高い物件や安い物件の影響を受けにくい指標としては中央値がある。本記事では平均値と中央値を比較し、新築マンション市場の実態を定点観測する。

※初投稿2019年8月15日(更新2026年2月22日:2025年データ反映)


ざっくり言うと

発売価格:平均値と中央値の差は拡大局面

首都圏の発売価格の平均値・中央値の推移を次図に示す。

首都圏では一貫して平均値が中央値を上回る構造が続いている。2023年以降は平均値の変動幅が大きく、2025年は平均値9,182万円、中央値6,998万円となり差は2,000万円超となった。高額住戸の供給動向が平均値を押し上げる一方、中央値はより緩やかな上昇となっている。

発売戸数と価格の推移【首都圏】

同様の傾向は東京23区でも確認できる。2025年は平均値1億3,613万円、中央値1億1,380万円といずれも過去最高となり、中央値も初めて1億円を上回った。平均値と中央値の差は23年に急拡大した後、直近2年はおおむね横ばいで推移している。

発売戸数と価格の推移の推移【23区】

平均値は超高額住戸の供給量に強く左右されるのに対し、中央値は市場全体の価格水準の変化をより反映しやすい。近年は建設コストや用地費の上昇により中央値も上昇基調が続いており、市場全体として価格水準が切り上がっていることが読み取れる。

専有面積:中央値は横ばい圏、平均値との差は縮小傾向

首都圏の専有面積の平均値・中央値の推移を次図に示す。

専有面積はリーマンショック後に縮小したのち、近年は60㎡台後半で推移している。中央値はおおむね68~70㎡で安定しており、大きな変動はみられない。

一方、平均値は2020年頃まで縮小傾向が続いたが、近年はやや持ち直している。その結果、中央値と平均値の差は一時拡大した後、直近では再び縮小し、2025年は約1.7㎡差となった。

専有面積の推移【首都圏】

専有面積は価格抑制の観点から大幅な拡大は起きにくく、平均値・中央値ともに当面は60㎡台にとどまる可能性が高い。価格上昇局面でも面積は大きく変わらず、結果として単価上昇が市場を押し上げている構図となっている。

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