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京都市長3回断言「住居専用地域にある集合住宅の民泊は認めない」

京都市の門川大作市長は8月31日の定例記者会見で、集合住宅の一室の民泊化は「認めない」と明言したことをこのブログで紹介した。


1か月余り経って、ようやく市長の記者会見のやり取りが市のホームページにアップされたので、主なポイントを確認しておこう。

ざっくり言うと


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門川市長定例記者会見(2016年8月31日)

住居専用地域にある集合住宅の民泊は認めない

住居専用地域にある集合住宅に宿泊施設を設置することは不適切。アパートやマンションの一室が民泊というのは基本的には認めないという方針。

ただ、一戸建てで空き家になっているものを活かすという良質な民泊はよいし、マンションの一室であっても、家主居住型で短期留学生等をお世話するのはよい。

【記者】

民泊に関して、新法では国に重点的にどう改善を求めていくか。また、制定された際は、市としての具体的な対応はどのように考えるか。

【市長】

一番のポイントとして、住居専用地域にある集合住宅に宿泊施設を設置することは、私は不適切だと思っております。

これから議会の議論や市民の皆さんの御意見も承っていきますが、突然アパートやマンションの一室が民泊になり、隣の部屋で夜中も宿泊客が出入りされるというのは、基本的には認めないという方針です。

しかし、現在ネットに挙がっている民泊の多くはそうしたものです。例えば住居専用地域であっても一戸建てで空き家になっているものを活かすという良質な民泊については、周辺住民の方にもきちっと説明すれば、いい宿泊施設になると思います。

また、マンションの一室であっても、そこにホストがおられ、短期留学生等をお世話しながら宿泊していただくことは、大学のまち・学生のまち京都にとって非常によいことだと思います。

そうしたことを総合的に考えて、市民の皆様や研究者、学生の皆様にも喜んでいただけるように両立することが可能だと思っています。

 

簡易宿所として許可できるものは許可し、周辺住民の合意を得るというのが「京都方式」

住居専用地域において、マンションの一室を民泊にすることは認めない(←さらに2回断言)。

全棟を民泊や管理組合が認めたワンフロアごと民泊にするのであれば、簡易宿所として許可できるものは許可し、周辺住民の合意を得るというのが「京都方式」。

【記者】

2月の市長選や記者会見でも、民泊についての「京都方式」を出したいとあったが、国の動きを見ながら別途出すということか。

【市長】

方針の基本的な考えとして「京都方式」を提案しております。

住居専用地域のマンション・アパートの一室での民泊は好ましくないと明確に言っております

日本の心が御理解いただける上質な民泊を推進したいという考えのもと、国に対する提案も6月に行っております。

現時点で国においてまとめられたものについても、地方の声をしっかりと活かせる法制度にするということは明記されておりますので、幅のある方針が出されるものと思います。

その際に、京都市では、例えば住居専用地域において、マンションの一室を民泊にすることは認めないという方針を明確にできますので、それを今から言う必要はありません。今は旅館業法等に基づく取組を徹底してやっていけば、新たな法制度の下の民泊に対応できるということであります。

現行法において、ホテル、旅館、簡易宿所のうち、民泊は簡易宿所に当たりますが、これをきちっと徹底すればかなりの問題が解決できると考えております。

解決しない事例というのがマンションの1室の問題で、例えば全棟を民泊にするとか、管理組合がきちっと調整されて、ワンフロアごと民泊にするとかであれば別ですけれども、こういうことについては今から議論するのではなく、法令に基づき、簡易宿所として許可できるものは許可し、周辺住民の合意を得るというのが「京都方式」であります。

民泊新法ができても、その方針をぶれずに徹底していけると考えております。

「民泊は簡易宿所に当たりますが、これをきちっと徹底すればかなりの問題が解決できる」と断言。すでにその成果は簡易宿所が猛烈な勢いで増加していることで確認できる(次図)。

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京都市の「違法民泊」対策の成果がスゴイ!」より

マンションの1室で、2泊だったらよいということではない

特区民泊の最低宿泊日数が「6泊7日以上」から、「2泊3日以上」に緩和(特区民泊「2泊3日」への緩和 問われる立入検査の実効性)されることを踏まえての見解なのか、「2泊だったらよいということではない」と主張。

住居専用地域でお年寄りが一戸建ての大きな屋敷に住んでいて、その離れや2階を、簡易宿所にはできないが上質な民泊にするというのは将来的には認めていけばよい。

【記者】

国が民泊新法を作るに当たって、住居専用地域での許可の他に、日数と、民泊業者を許可制か登録制にするのかというのが議論になっていますが、京都市としてはどのように考えるか。

【市長】

私どもで調べていますと、他都市で6泊以上というのを特区制度でやっておられますが、6泊以上宿泊される方は約1%であります。

率直に申しまして、実態に合わない基準を作って対応されていることは不適切だと考え、京都市ではそうした条例を作りませんでした。

したがって、泊数を議論するのも将来の課題としてすればよいと思いますが、基本的にマンションの1室で、2泊だったらよいということではないと思っています。これらについては、じっくりと議論していただきたいと思っています。

なお、例えば住居専用地域でお年寄りが一戸建ての大きな屋敷に住んでおられて、その離れや2階を、簡易宿所にはできないけれど上質な民泊にするというのは将来的には認めていけばよいと思います。こういうことを一つ一つ丁寧にやっていきたいと考えており、民泊新法を否定しているものではありません

 

同じ観光都市であるパリの二の舞を避けるべく、京都市長自らが強いリーダーシップを発揮している。

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