湾岸エリア(豊洲)に建つ大規模超高層マンション。
物件概要
【予告広告】有楽町駅直通7分、駅徒歩5分。総戸数693戸、22階建。販売戸数/未定、2LDK(56.37m2)~4LDK(88.47m2)。販売価格/未定。平成29年1月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年10カ月後)。
- 2015年1月10日(土)の物件と同じ。
新聞全紙大のチラシのオモテ面に、マンションの外観CGと明日を見つめているような若い男女が写真が掲載されている。
チラシ裏面に、気になる説明。
早くよりご検討いただいている皆様には、次期販売での倍率優遇を実施いたします。
- 対象イベントにご参加いただくと、次期販売での倍率を優遇いたします。
- 対象イベントの参加回数により、適用される倍率が変動いたします(最大倍率4倍)。
ほほう、イベントに参加することで、倍率が最大で4倍も優遇されるとな。
で、具体的には次のイベントへの参加が掲げられている。
- [1] 事前アンケートのご提出(2015年4月4日(土)以降)、
- [2] 各種セミナーヘのご参加(2015年4月下旬以降予定)
- [3] 第1期1次登録申込受付(2015年6月上旬予定)が条件となります。
このマンションに興味のある人は、「最大倍率4倍」という言葉にひかれて、「とりあえずマンションギャラリーに行って、アンケートに答えておこう」ということになるのであろうか。
ただ、次の注釈があることも認識しておく必要がある。
※第1期1次販売での優遇はございません。
本日のチラシは「第1期1次の予告広告」。だから、マンションギャラリーに出向いて「事前アンケート」に答えようが、「各種セミナー」に参加しようが、はたまた「 第1期1次登録」しようが、倍率が優遇されるのは、第1期2次以降。
すなわち、あなたにとっては第1期1次の抽選に外れた場合にしか意味を持たないのだ。
なぜ、売主は倍率の優遇対象に「第1期1次」を含めなかったのか?
考えられる理由は次の2つだ。
ひとつは、「最大倍率4倍」を喧伝することで、このマンションに興味を持った人をマンションギャラリーに集めやすくなるため。
しかも2回の訪問(事前アンケート、各種セミナー)で、さほど買うつもりがなかった人まで営業トークで絡め取れる可能性を高めることができる。
もちろん、第1期1次の競争倍率も高められるので、第1期2次の販売の際に、マンションギャラリーへの訪問者数の多さもPRすることができる。
二つ目の理由は、第1期1次の抽選で外れた人への効率的なフォローだ。
どういうことかというと、第1期1次の抽選で外れた人の、「3回もマンションギャラリーに通って、せっかく優先倍率4倍の権利を得たのだから、第1期2次に申し込まないともったいない」という行動心理を活かして、第1期2次への登録率を高めることができる。
「最大倍率4倍」は、このマンションを選ぶ人にとっては、ほとんど意味を持たない。
なぜならば、このマンションを買おうとする人の多くは、マンションギャラリーに通って「最大倍率4倍」を得ようとするから、結果的に抽選倍率的には優位に立てないからだ。
以上のように「最大倍率4倍」は、売主にとって、とっても都合のいい販促ワードといえよう。
(本日、マンション広告3枚)