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不動産関連企業のうち、マンション開発に係っている主な企業(33社:筆者の選定による)の有価証券報告書から「平均年収」「平均年齢」「平均勤続年数」を抽出、分析してみた。
データの出所は、企業・金融ディスクロージャの分析と配信を専門に行っている有報データマイニング(株)が運営しているサイト「年収プロ」のデータ(2012年7月3日版)を利用した。
平均年収水準の上位はランドビジネス・三菱地所・三井不動産
平均年収のトップは野村不動産ホールディングスの1,172万円。
ただし、社員がたったの9名(平均年齢47.5歳)の持ち株会社。
この野村不動産HDを別とすれば、平均年収1千万円を超える会社は、ランドビジネス(1,131万円)、三菱地所(1,102万円)、三井不動産(1,099万円)の3社。
平均年齢の違いもあり、単純には比較できないが、平均年収トップ20を掲げると次の通り。
- 会社名 平均年収(万円)(従業員数/平均年齢)
- 第1位:野村不動産HD1,172 (9 /47.5 )
- 第2位:ランドビジネス1,131 (21 /47.6 )
- 第3位:三菱地所1,102 (811 /40.6 )
- 第4位:三井不動産1,099 (1,256 /41.2 )
- 第5位:東急不動産950 (713 /42.0 )
- 第6位:東京建物874 (567 /39.3 )
- 第7位:NTT都市開発819 (465 /42.6 )
- 第8位:プレサンスコーポレーション816 (117 /30.4 )
- 第9位:大京707 (1,071 /40.2 )
- 第10位:フージャースコーポレーション683 (91 /36.9 )
- 第11位:コスモスイニシア676 (395 /36.8 )
- 第12位:プロパスト675 (34 /36.5 )
- 第13位:アーバネットコーポレーション660 (23 /36.2 )
- 第14位:住友不動産販売656 (2,898 /35.3 )
- 第15位:新日本建物646 (53 /41.2 )
- 第16位:セントラル総合開発637 (83 /43.7 )
- 第17位:ゴールドクレスト632 (100 /30.3 )
- 第18位:東京建物不動産販売631 (489 /39.5 )
- 第19位:グローベルス628 (69 /41.6 )
- 第20位:住友不動産609 (3,977 /41.9 )
「平均年収」が低い順10社
一方、平均年収の水準が低い順に10社並べると下記のようになる。先述の平均年収の水準が高い会社の平均年齢が40歳代であったのに対して、こちらは平均年齢が30代半ば。
平均年齢が低いので、単純に平均年収ワースト10というわけではない。
- 会社名 平均年収(万円)(従業員数/平均年齢)
- 第1位:原弘産394 (44 /40.0 )
- 第2位:アルデプロ468 (13 /38.1 )
- 第3位:日神不動産488 (218 /34.4 )
- 第4位:スターツコーポレーション502 (118 /34.3 )
- 第5位:アーネストワン510 (828 /33.2 )
- 第6位:アスコット532 (17 /37.8 )
- 第7位:一建設541 (1,050 /36.3 )
- 第8位:明和地所587 (247 /31.2 )
- 第9位:穴吹興産589 (258 /34.6 )
- 第10位:タカラレーベン603 (219 /33.7 )
「平均年収」と「平均年齢」の関係
平均年齢の違いもあり、平均年収の多寡を単純には比較できない。そこで、「平均年収」と「平均年齢」の関係をグラフ化してみた。
「平均年齢」を勘案したうえで、「平均年収」の水準が高そうなのは、次の7社。
逆に「平均年収」の水準が低そうなのは、次の2社。
雇用環境が安定しているのはNTT都市開発・東急不動産・三菱地所
ついでながら、「平均勤続年数」と「平均年齢」の関係をグラフ化してみた。平均年齢が30代前半の会社は次の6社。
- ゴールドクレスト(30.3歳)
- プレサンスコーポレーション(歳30.4歳)
- 明豊エンタープライズ(30.5歳)
- 明和地所(31.2歳)
- アーネストワン(33.2歳)
- タカラレーベン(33.7歳)
一方、「平均勤続年数」「平均年齢」とも高く、雇用的に安定していそうな会社は、次の3社だ。
また、「平均年齢」が高いのに「平均勤続年数」が短いのは、ランドビジネス(設立年月日 1985年2月)。平均年収が高いことも考えると、人の入れ替わりが多い、厳しい職場ということなのだろうか。