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新年度に入って、最初の金曜日。マンション・チラシはゼロ。
過去5年を振り返ってみても、新年度に入って最初の金曜日のマンション・チラシは、少ない年でも4枚(07年、08年)、多い年で8枚(06年)だった。
今回のように、ゼロ枚は珍しい。
それほどにマンション市場の回復は、まだ遠いということか・・・・・・。
さて、本日、マンション・チラシは入っていなかったのだが、「新築分譲マンション プロジェクトサポーター大募集」を謳うB4サイズの怪しげなチラシが入っていた。
アンケート対象としての2つの間取り図は描かれているものの、具体的な物件内容は一切記されていない。
- 募集要項
- 応募資格/○○エリアの住宅に興味のある20歳以上の方(男女不問)
- 募集方法/裏面アンケートはがきにご記入の上、切手を貼らずに投函して下さい。
- 選 考/募集者多数の場合、地域、年齢等を考慮して選考させていただきます。
- 選考結果/採用された方には後日、スタッフよりアンケート及び座談会の案内を差し上げます。
- 活動内容/弊社事業に対するアドバイス(郵送アンケート)、商品開発座談会への出席(少人数制)
- 募集締切/平成22年4月30日(金)必着
残念ながら採用にいたらなかった方には通知を致しませんのであらかじめご了承下さい。
仕事や子育てに忙しいマンション購入世代が、わざわざ“プロジェクトサポーター”に応募するのか?
サポーターになる直接的な見返りは何か?
サポーターの皆様へは、弊社の最新商品の情報等も、いち早くお届けする予定です。
最新の物件情報が得られるだけであれば、わざわざ“プロジェクトサポーター”に応募しなくても、このデベロッパーのメルマガ会員に登録すれば十分ではないか。
メルマガ会員の登録であれば、メールアドレス以外の個人情報を知らせる必要もない。
実はこのデベローパーは、3年半前にも同様の“プロジェクトサポーター”募集チラシを出している。
ただ、その時には、アンケート1回当たり2,000円相当の商品券、座談会出席1回当たり5,000円相当の商品券の謝礼を準備していた。
今回は、販管費にそのような余裕がないのか・・・・・・。
この“プロジェクトサポーター”募集のチラシは、マンション購入見込み客を発掘し得る、カタチを変えた販促チラシではないか。
アンケートハガキで集めた個人情報をもとに、マンション購入可能性の高い人を選抜できる。
また、2時間も座談会をやれば、マンション購入可能性の高い人を絞り込むことはたやすいことだ。
さらに、アンケートや座談会での発言を、特定物件の口コミ情報に流用することも可能だ。
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ちなみに、このような市場調査の一環として消費者の意見を聴くような「特定人に対する面接調査等の取り扱い」広告については、次の事項を「分かりやすい表現で明りょうに表示している」場合には、いわゆる広告表示のルールを免れることができることになっている(不動産の表示に関する公正競争規約実施細則)。
- ア 市場調査である旨
- イ 面接調査等の対象となっている開発計画等を実施する場合には、宅建業法第33条に規定する許可等の処分を受ける必要がある旨及びその許可等の処分をいまだ受けていないこと並びに将来その許可等の処分を受けられるとは限らない旨
- ウ 面接調査等の主体者が当該調査に係る開発計画等を実施することを保証するものではない旨
- エ 面接調査等に係る開発計画等を実施することとなった場合においても、当該調査に協力した者に対して当該計画に係る物件の取引について何ら特別の取扱いをするものではない旨