書籍や家電などの売れ筋商品については、アマゾン(Amazon.co.jp)であれば「売れている順番」に表示させれば分かるし、価格.comであればズバリ「売れ筋ランキング」を知ることができる。
では、マンションの場合にもランキングサイトで売れ筋物件や人気物件を知ることができるのか?
マンションの人気ランキングサイトといえば、『マンションDB(価格.com)』や『日経住宅サーチ』など、いくつかある(詳しくは、1月18日(日) 人気マンションを知る方法 参照)。
ただ残念なことに、どのサイトも売れ筋そのもののランキングではなく、ホームページへのアクセス数を人気ランキングの代替指標としているのだ。
これらのマンション・ランキングサイトは、実際のところ、どの程度使えるのか?
9月3日に大幅にリニューアルされた『マンションDB(価格.com)』のランキングをひも解いてみて、妙なことに気が付いた。
※同サイトのランキングは、「総合ランキング」だけでなく、「価格帯別ランキング」「間取りランキング(シングル向け/DINKS&ファミリー向け/大型ファミリー向け)」「エリアランキング」などのカテゴリー毎に表示されている。
「価格帯別ランキング」として、「〜3,500万円ランキング」「3,500〜5,000万円ランキング」「5,000万円ランキング〜」の3区分で、それぞれトップ10が表示されている。
都内の上位3位物件のみ抜粋すると――
- 3,500万円以下のマンションランキング
- 第1位:スタジオデン千鳥町
- 第2位:アイシンフォニー三ノ輪
- 第3位:グローベル ザ・ステーション西葛西
- 3,500万円から5,000万円までのマンションランキング
- 第1位:PARK LANE(パークレーン)渋谷本町
- 第2位:パークハウス練馬高野台ヒルサイドプレイス
- 第3位:クリオ船堀親水公園
- 5,000万円以上のマンションランキング
- 第1位:パークハウス恵比寿イーストヒル
- 第2位:ワールド シティ タワーズ
- 第3位:シティタワー麻布十番
一方、「総合ランキング」として表示された都内のトップ10は次の通りだ。
- 第1位:スタジオデン千鳥町
- 第2位:大崎ウエストシティタワーズ
- 第3位:パークハウス恵比寿イーストヒル
- 第4位:オープンレジデンス中野桃園町
- 第5位:シティインデックス三田伊皿子坂
- 第6位:イクサージュ目黒
- 第7位:ワールド シティ タワーズ
- 第8位:シティタワー麻布十番
- 第9位:アイシンフォニー三ノ輪
- 第10位:AQURAS <アクラス>
「価格帯別ランキング」と「総合ランキング」を比べてみて、妙なことに気が付きませんか?
「総合ランキング」トップ10に表示されている物件のうちのいくつかが、「価格帯別ランキング」に表示されていない物件なのだ。
具体的には、次の5つの物件(上記の朱書き物件)。
-
- 第2位:大崎ウエストシティタワーズ
- 第4位:オープンレジデンス中野桃園町
- 第5位:シティインデックス三田伊皿子坂
- 第6位:イクサージュ目黒
- 第10位:AQURAS <アクラス>
「総合ランキング」トップ10入りの物件は、3つに区分された「価格帯別ランキング」の上位物件のいずれかで占められるはずなのだが、実際にはこれら5つの物件は「価格帯別ランキング」のトップ10に顔を出していない。
なぜ、3つに区分された「価格帯別ランキング」トップ10に満たない5物件が「総合ランキング」のトップ10にランク入りしているのか?
「総合ランキング」の定義が「間取りランキング(シングル向け/DINKS&ファミリー向け/大型ファミリー向け)」なども勘案した“総合的な”ランキングということなのか?
もしそうだとすれば、その辺りの事情をホームページでキチンと解説すべきだ。
そもそも、アクセス数を人気の指標としているこれらのランキングサイトについては、売主サイドによる意図的なアクセス操作が可能ではないのか?
このあたりの可能性についても、シッカリと解説しておいてほしい。
(本日、マンション広告なし)