東京駅直通14分、駅徒歩9分。総戸数307戸、15階建、3LDK(70.88m2)〜4LDK(98.02m2)。平成17年3月下旬竣工(4ヶ月後)。
- 人をやさしく癒してくれるアオシスにも似て、広大な緑を望みながら心地よく暮らせる住まいがあります。
B3サイズのチラシ前面に、大きな運動場を前に建つ、マンションの外観写真が掲載されている。よく整備された運動場の周囲を彩る高木、赤・白色鮮やかな植栽や手入れの行き届いた芝生。とても魅力的な景色がマンションの南面バルコニーから楽しめそうだ。
でも、極小フォントの注意書きを見ると、「※総合運動場は私学事業団関係者のみの利用となり、一般の開放はありません」と注釈されている。
なんと、眼前に広がる良く整備された運動場は、マンション住人は使えないのだ。夜間利用のための立派な照明設備は、マンション住人にとって光害や騒音の悩みの種でしかない。
チラシではあまり目立たないのだが、総合運動場の向こうにはJRが走っている。総合運動場の試合の歓声に加え、鉄道騒音のダブルパンチだ。
- 都市計画道路完成後はJR〇〇駅より徒歩8分
都市計画道路が完成していない現在は、駅徒歩9分だ。市のホームページで確認すると、計画道路が完成するのは平成19年度末。つまり、駅徒歩9分が8分に短縮されるのは3年ほど後のことだ。
将来の計画道路の完成を見越して、短い駅徒歩時間を表示することは、「不動産の公正競争規約」のどこにも許されていない。実際のものより優良であると誤認される恐れのある、いわゆる不当表示の可能性を指摘しておきたい。
デベロッパーは、文字の小さな「物件概要」にキチンと現状の駅徒歩9分(将来の8分はカッコ書き)していることで抗弁するのだろう。
でも、チラシ本文には、駅徒歩8分のほうだけが大きな文字で強調されている。現状駅徒歩9分の情報はチラシ本文には表現されていない。
マンション住民は総合運動公園が利用できないことや現状駅徒歩9分であることなど、消費者には情報を正しく伝えるべし。
(本日、マンション広告13枚)