剛力彩芽が表紙を飾る、昨日発売のAERA(1月14日号)。
「定借マンションは買いか」という新聞の見出しに惹かれて、380円を投資。
3頁からなる記事によれば、定借マンションが「麻布一帯に続々登場」しているということで、次の4つの物件が例示されている。
- プラウド南麻布(総戸数88戸)<野村不動産・三井物産>
- パークホームズ南麻布 ザレジデンス(総戸数336戸)<三井不動産レジデンシャル>
- 麻布台パークハウス(総戸数165戸)<三菱地所レジデンス>
- 広尾ガーデンフォレスト(総戸数674戸)<三井不動産レジデンシャル・三菱地所レジデンス>
「一等地は今後も地価の値上がりが期待できることから、土地を手放したくない地主にとっても定借は魅力だ。地主と買い手の利害が一致して、麻布一帯には定借物件が続々登場している」という。
麻布の物件以外にも「神社の境内にも建設」という見出しで、成子天神社との一体開発中のパークタワー西新宿エムズポート(27階建て、総戸数179戸、三井不動産レジデンシャル)の定借マンションが紹介されている。
これらの記事を読んでいると、あたかも定借マンションが増加しているように思えてくるが実際はどうなのか?
残念ながら、定借マンションの供給実態が分かる最新の公的資料は、「平成21年度定期借地権供給実態調査(平成22年3月 国土交通省)」の報告書しかない。
この調査は平成16年度以降毎年実施されていたようなのだが、平成21年度が最後となっている。毎年統計調査を実施するほど事例が多くないということか――。
平成21年度の調査報告書によれば、定借マンションの供給戸数は平成13年度をピークに、減少傾向にあることが分かる。
詳しくは、定期借地権付き分譲マンションの動向 を参照。
あと、少々古いデータだが、不動産経済研究所が2009年7月16日に発表した「2008年度全国定借マンション市場動向」というのがある。
詳しくは、全国の新規定借マンション、4年ぶりの1,000戸超なのだが― を参照されたし。
ちなみに、民間ではなく、公的主体による定期借地権活用の実態調査であれば、「公的主体における定期借地権の活用実態調査(平成24年3月 国土交通省)」というのがある。
公的主体(全国の地方公共団体や公社等)による定借マンションの供給実績は、平成22年・23年と2年連続ゼロ件と、完璧に終わっている。
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(本日、マンション広告なし)