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地震保険の総支払限度額4兆5千億円は足りているか?

朝日新聞記事(2004年10月26日)によれば、過去の地震保険の支払総額は次のとおりである。

  1. 阪神・淡路大震災(95年1月):783億円
  2. 芸予地震(01年1月):169億円
  3. 十勝沖地震(03年9月):56億円
  4. 鳥取県西部地震(00年10月):29億円
  5. 宮城県北部地震(03年7月):21億円

過去の地震で最も保険支払総額が大きかったのが阪神・淡路大震災の783億円だ。

手元にある地震保険普通保険約款をよく読むと、民間損保会社の地震保険の支払限度額は4兆5千億円となっている。ということは、首都圏で地震が発生した場合、阪神・淡路大震災の約57倍(=783÷4,500)の支払総額を越えてしまうと、本来もらえるはずの保険金が(4兆5千億円/算出保険金総額)の率に削減されることになっている。
首都圏で地震保険に入っている人にとって、これは一大事だ。

では、首都圏で関東大震災級の地震が発生しても、はたして4兆5千億円以内に納まるのだろうか?とても気になるので、損保会社にメールで取材してみた。
損保会社からのメール回答は以下のとおりである。

■前提条件
地震保険につきましては、民間損保会社が窓口となり契約を締結し、政府が再保険をする形となっております。保険料率・総支払い限度額につきましては、民間損保会社の地震保険契約データと関東大震災規模の地震が冬の夕方に発生したと仮定し、損害保険料率算定機構と財務省がシミュレーションを行い、推定の最大損害額を算定しています。


■総支払限度額の変遷
上記シミュレーションについては毎年行っており、シミュレーション結果に基づき、損害保険料率算定機構と財務省にて検討を行い、地震保険の総支払限度額の見直しの必要性につき確認しています。
総支払限度額は地震保険に関する法律により定められており、見直しが必要と判断された場合は、国会において衆議院が可決し変更されることとなります。
近年における総支払限度額の変遷は以下のとおりです。
(改定日)       (総支払限度額)

  • 1995年10月18日まで: 1兆8000億円
  • 1995年10月19日以降: 3兆1000億円
  • 1997年4月1日以降:  3兆7000億円
  • 1999年4月1日以降:  4兆1000億円
  • 2002年4月1日以降:  4兆5000億円



■算定内容の非公開
シミュレーション・予想損害額の計算式等の詳細は公表されておりません。各民間損保会社にて加入・解約する地震保険契約の保険金額が日々変動しておりますが、民間損保会社より提供されるデータを基に、損害保険料率算出機構と財務省が予想損害額シュミレーションを行っていますが、算式等の詳細は公表されていません。


■現在の予想最大損害額
損害保険料率算出機構に問い合わせてみましたところ、現在のシミュレーションによる予想最大損害額は、4兆2000億円となっており、これを踏まえて4兆5000億円にて設定しているとのことでした。
前述のとおり、毎年行うシミュレーションをおこなった結果、地震保険の加入件数増等により予想最大損害額が大きくなり、総支払限度額の改定が必要と判断された場合は、損害保険料率算出機構と財務省にて検討のうえ、国会による決議を経て見直しが行われるとのことでした。

4兆5千億円の被害総額予想は妥当か否か。
マンションに地震保険を掛ける方は、地方の方はともかく、首都圏に住まう方は、損害保険料率算定機構と財務省がしっかりシミュレーションしてくれていることを祈るしかないようだ。

(本日、マンション広告なし)

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2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
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