9月15日に発刊された『マンション格差(講談社現代新書) 』
毒舌鋭い榊淳司先生のご著書をアマゾンで購入。税込み799円。
全7章に加え、「特別附録」として大手デベロッパー12社の特徴が概説されている。
- 第1章 マンションのブランド格差を考える
- 第2章 管理組合の財政が格差を拡大させる
- 第3章 価格が落ちない中古マンションとは
- 第4章 マンションの格差は「9割が立地」
- 第5章 タワーマンションの「階数ヒエラルキー」
- 第6章 管理が未来の価値と格差を創造する
- 第7章 マンション「格差」大競争時代への備え
- 特別附録 デベロッパー大手12社をズバリ診断
これからマンションを選ぼうとする人にとっては、消費者視点で、とっても読みやすい本だ。
売主サイドからは決して聞こえてこないような話が多数記されている。
湾岸住人にとっては、目をむきたくなるようなことも書かれているが、多様な見方を知ることもマンション選びには必要だろう。
湾岸の新興住宅地は、基本的に若年層向けの街づくりが行われている。一方、中華系の外国人は埋立地であることを気にしない。香港やシンガポールが海に向かって拡大している街であることと同様に、東京の埋立地の将来性に疑問を感じないのだろう。
結果、湾岸エリアは将来「外国人居住地」に変貌していく可能性もある。ロンドンやパリ、アムステルダムなどヨーロッパの都市で、自然に移民の街が生まれたように、東京にも中華系の居住区ができたとしても不思議はない(江東区の湾岸エリアなどは、その有力な候補になりそうだ)。(「第3章 価格が落ちない中古マンションとは」P83-84より)
「特別附録」の「デベロッパー大手12社をズバリ診断」には、マスメディアでは知り得ない各社の特徴が記されているので、マンション選びの参考のなる。
見出しだけ紹介しておこう。
- 三井不動産レジデンシャル 業界のリーダー的存在
- 三菱地所レジデンス 三井に次ぐブランド力
- 住友不動産 在庫を厭わない高収益追求デベロッパー
- 野村不動産 竣工前に値引き開始となることも
- 大京 かつては業界の断トツ
- 東急不動産 東急電鉄のグループ会社だが・・・・・・
- 大和ハウス工業 ひとことで言えば「大企業」
- タカラレーベン ただ今迷走中?
- 東京建物 時にはマドンナも呼んでしまう
- 近鉄不動産 首都圏でもわりあい老舗
- 一(はじめ)建設 プレシスが大量増殖
- 大成有楽不動産 マンション建設は親会社に発注しない
Amazon⇒『マンション格差 』(講談社現代新書)