不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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エントランスホールの壁面ガラス張りは―

金曜日、マンション広告11枚。

大手町駅直通22分、駅徒歩6分。総戸数21戸(管理室1戸含む)、5階建。販売戸数15戸、2LDK+S(78.64m2)〜4LDK(102.76m2)。販売価格4,180万円〜5,630万円、最多価格帯4,200万円台。平成18年12月下旬竣工(本チラシ掲載日の1カ月後)。

線路まで70mの距離に建つ、5階建ての小規模マンション。
広告裏面、カセットテープほどのスペースにエントランスホールの内観CGが掲載されている。

  • プライベート空間へと誘う、都会的なエントランスホール。
    • メインエントランスを入るとそこには、壁面にガラス張りを施した開放感あふれるエントランスホールが広がります。
    • ガラス面の向こうには、植栽の緑が広がる安らぎの演出。室内は厳選した素材が凛とした存在感を主張するとともに、間接照明がホテルのような上品さをかもし出します。
    • 日々のお出迎えの場として外と内をつなぐ癒しの空間が、帰宅する人を大きな気品で包み込んでくれます。

内観CGを見ると、エントランスホールの壁面がガラス張りになっていて、確かに開放的ではある。
でも、ガラス面の内側は子供たちの手アカだらけになるし、外側は雨露のホコリ混じりで透明感を維持するのが大変だろう。
ガラスとコンクリート構造躯体との納まりがうまく設計・施工されていないと、大地震時ガラスの破損・飛散が免れない。
発災後のエントランスホール床一面のガラス飛散状況を回避するためには、ガラス飛散防止フィルムの出費が必要かもしれない。
また、ガラス面の外側の狭い空間の植栽は、手入れがしにくそうだし、日照に恵まれないので枯損しないか心配なところだ。
さらに、ホテルライクな天井面の間接照明は、天井の低さをカモフラージュする効果はあるが、省エネ的ではない。
以上のように、ガラス面のメンテナンス、植栽の手入れ、間接照明の電気代など、総戸数20戸の小規模マンションにとっては、各住戸の負担が大きい。
見栄えのする内観CGとは裏腹に、将来、汚れたガラス面、枯れ果てた植栽、節電で薄暗いエントランスにならないか気になるところだ。


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