10年間利用してきたはてなダイアリーから引越して4カ月が経過。
これまで半年ごとに記事を製本していた「はてなダイアリーブック」サービスが使えなくなって、これからは製本するのを止めよう、と決断していたところに、「はてなブログを紙の本にしよう! ブログの印刷・製本サービスMyBooks.jpと連携できるようになりました」というニュースが飛び込んできた。
せっかく印刷・製本を諦めたばかりなのに、どうしようと逡巡していると、はてなの関係者から、「この機能(MyBooks.jp)を試用いただいて、レポートをブログに掲載していただける方を探しています」とのメール連絡を頂戴した。
「以前から『はてなダイアリーブック』をよくご利用いただいていた」ということから、ボクに白羽の矢が当たったようだ。
たしかに過去10年間に20冊、印刷・製本している(しかも大半が上製本!)。
せっかく声掛けしていただいたので、「なかの人」にも一度会ってみたかったこともあり、港区南青山の東京オフィスに出向き、詳しい話をお伺いした。
原稿料の申し出を丁重にお断りしたうえで、印刷・製本サービスの試用レポートを書くことを快諾。
原稿料を辞退したのは、試用レポートにバイアスが掛かっていると思われたくなかったからだ。
前置きが長くなった。
以下、印刷・製本サービスの試用レポートを記す。
- (1)ユーザー登録(無料)
- (2)製本用データのエクスポート
- (3)MyBooks.jpへのログイン
- (4)「基本情報」入力~「表紙デザイン」設定
- (5)見本(PDF)の確認~修正
- (6)支払い方法
- (7)佐川便で届いた!
- (8)評価(はてなダイアリーブックとの違い)
(1)ユーザー登録(無料)
まずは、ブログ製本サービス MyBooks.jp(http://www.mybooks.jp/)にアクセスし、「ユーザー登録(無料) 」をクリック。
メールアドレスやパスワードなどを入力して登録完了。
(2)製本用データのエクスポート
次に、ブログの詳細設定ページのエクスポート設定で「記事のバックアップと製本サービス」のリンクをクリック。するとブログのエクスポートページに移動する。
エクスポートページで「ブログをエクスポートする」ボタンをクリック。
※以前にエクスポートしたデータがすでにある場合は、作成日時を確認し、必要であれば「エクスポートしなおす」を実行する。
「MyBooks.jpで製本を開始する」をクリックすると、MyBooksに自動的に移動する。
(3)MyBooks.jpへのログイン
ログイン画面が表示される場合は、先ほどユーザー登録したMyBooks.jpのアカウントでログインする。
(4)「基本情報」入力~「表紙デザイン」設定
「本のタイトル」や「本の著者名」などの基本情報を入力する。
さらに「ページデザイン」を選択する。
ボクは「シンプル横書き」を選択した。
「表紙デザイン」を選択する。
ボクはプレーンのスカイブルーを選択した。
「タイトル」や「著者名」などに間違いがないことを確認し、「新しく作る(仕上がりの見本の作成)」をクリック。
(5)見本(PDF)の確認~修正
仕上がり見本作成が受け付けられると、PDFが自分のメール宛てに送信された旨が表示されるので、「編集中の本」をクリックする。
「仕上がり見本(PDF)の確認」をクリックすると、PDFが開く。
ここまでは、スムーズに進むことができた。
ところが、問題なのはココから。
印刷範囲とし半年分の期間を入力したものだから、1冊で印刷できる最大ページ数(400ページ)を超えてしまったのだ。
PDFには再編集するように朱書きで表示されている(下図参照)。
前の画面(基本情報)に戻って、「読み込む日付の範囲」を変えることで、ページ数が400ページ以下になるように修正する。
修正後のPDFは問題なし。
ブログの記事の日付には曜日が表示されていないが、PDFのほうに曜日が表示されているのが少し嬉しい。
いよいよ本の仕様&デザインを選ぶ。
「背表紙のタイトルを別に設定する」にチェックを入れると、表紙とは違う「背表紙タイトル」を入力することができる。
「本のサイズ」(「標準サイズ」は「B6」)や「表紙の日付範囲の印刷」の有無などを選択する。
(6)支払い方法
「仕上がり見本(PDF)の確認」でPDFの内容を確認し、「修正し直す」必要がなければ、「カートに入れる」をクリック。
クレジットカードか、後払い(コンビニなど)のいずれかを選択する。
ボクは、後払い(手数料無料!)を選んだ。
(7)佐川便で届いた!
申し込んでから、11日目に佐川便で届いた。
プチプチ・エアーキャップでシッカリ梱包されている。
B6判、356ページ。手に取ってみると結構ズッシリ感がある。
「攻略MAP」なるものが同封されてきた。
「攻略MAP」にはいろいろな編集機能がコンパクトに1枚にまとめられている。
「まえがき」や「あとがき」の文章を作成する機能があることが分かる。
(8)評価(はてなダイアリーブックとの違い)
以上が、MyBooks.jpを利用した、はてなブログを印刷・製本試用レーポート。
なお、仕上り見本作成から注文までの全体フローは、かんたんMAP(PDF 453KB)で俯瞰できる。
また、仕上り見本の編集の詳しいフローは攻略MAP(PDF 1MB)で俯瞰できる。
途中、印刷・製本期間を長く設定しすぎて、400ページ超えの再修正作業に少しだけ戸惑っただけで、ほとんどの操作は直感的にできるので中年のオジサンでも対応できると思う(ボクは中年のオジサンだ)。
最後に、はてなダイアリーブックとの違いを記しておこう。
作業手順について
はてなダイアリーブックのほうは、「書籍化する日記の期間」「コメント欄の要・不要」「文字方向(横書きか、縦書きか)」「表紙デザインの選択」程度の入力で済んだので超簡単だった。
ところが、はてなブログ(MyBooks.jp)のほうは、それに比べるとやや複雑な操作が必要だ。
ただ、複雑なぶん、はてなダイアリーブックではできなかった「まえがき」や「あとがき」文章を追加することや、「カテゴリー編集(本に入れたくない記事をカテゴリーごとに選択できる)」「記事の編集(本に載せたい記事の選択ができる)」など、高度な編集機能を利用することができる。
まあ、高度な編集機能を利用しないのであれば、上述のように中年のオジサンでもできたので、はてなユーザーであれば問題ないだろう。
仕上がり(品質)について
紙質(色合い・厚さ)は、見た目と感触の範囲だがほぼ互角。
ただ、はてなブログ(MyBooks.jp)のほうにだけ、見返し(表紙の裏に紙を入れて糊でとめる加工が施されている)が付いているので、少しだけ高級感があるのがプラス評価。
また、奥付もはてなブログ(MyBooks.jp)のほうがデザインが洗練されているのがプラス評価(写真参照)。
はてなダイアリーブックのサイズが1種類(A5変型)しかないのに対して、はてなブログ(MyBooks.jp)のほうは4種類(ポケット版:A7横、文庫サイズ:A6、標準サイズ:B6、週刊誌サイズ:B5)と選択肢が多い。
なお、はてなブログ(MyBooks.jp)のほうは、表紙の紙質が光沢がなく、しかも傷が付きやすいのが難点。今後の改善に期待したい。
価格について
100ページのモノクロ1冊で比べると、次のようにはてなブログ(MyBooks.jp)のほうが140円安い!
- はてなブログ(MyBooks.jp)(標準:B6サイズ) :1,960円=1,420円(税込み)+送料540円
- はてなダイアリーブック(A5変型):2,100円=1,600円(税込み)+送料が500円
はてなブログ(MyBooks.jp)は、はてなダイアリーブックと比べて、印刷・製本操作が複雑ではあるが(高度な編集機能を利用しないのであれば中年のオジサンでも対応可能)、仕上がり(品質)、価格ともに優位というのが、筆者の結論。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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