小学校と中学校に挟まれた敷地に建つ、大規模マンション。
【第1期2次予告広告】東京駅直通13分、徒歩13分。総戸数135戸、9階建。販売戸数/13戸、2LDK(62.02m2)〜4LDK(78.74m2)。予定販売価格3,390万円台〜4,290万円台。平成22年12月下旬竣工(本チラシ掲載日の10カ月後)。
- ※09年11月22日(日)の物件と同じ。
新聞半紙大のチラシのオモテ面に目立つコピー。
- 第1期 即日完売
- ご好評につき 第1期2次発表!!
チラシ裏面の「物件概要」に目を凝らせば、第1期2次の販売戸数は「13戸」と記されている。
では、「即日完売」したという第1期の販売戸数は何戸だったのか?
『マンション・チラシの定点観測データベース』で調べると、2月19日に出された「本広告」で、第1期として55戸が発売されていたことが分かる。
55戸といえば、総戸数135戸の4割だ。
4割もの住戸が「即日完売」とはスゴイではないか!
でも、そんなによく売れているのに、なぜ、「第1期」の次が「第2期」ではなくて、「第1期2次」のような小刻み販売になるのか?
過去のチラシを詳細に調べてみて、興味深い事実を観測することができた。
1月9日の第1期の「予告広告」では、「本広告」を「1月中旬」に出す旨が予告されていた。
ところが、1月15日の第1期の「予告広告」では「2月中旬」に延期。
さらに、2月5日の第1期の「予告広告」では「2月下旬」にまた延期。
そして、今度は「2月下旬」を待つこともなく、2月19日に第1期の「本広告」が出された。
驚いたことに、その「本広告」には、次のように記されていたのだ。
- 2/20(土)・21(日)第1期登録受付
- 登録受付期間/平成22年2月20日(土)・2月21日(日)
- 登録受付時間/2月20日(土)10:00〜18:00、2月21日(日)10:00〜16:00
- 抽選日時/2月21日(日)17:00〜
これらの観測事実から、「即日完売」を演出する“販促ワザ”が推察される。
すなわち、次の通りだ。
「予告広告」でモデルルームに集客し、ある程度の販売戸数の目途が立ったところで「本広告」を出した。
当初予定より1カ月遅れで販売戸数55戸の「本広告」が2月19日(金)に出されたかと思いきや、翌日の土曜日に登録受付開始、日曜日の17時には抽選という、あまりにも短期間での処理が「即日完売」を演出する“販促ワザ”を感じさせるのだ。
さて、第1期の55戸販売から、13戸販売に激減した第1期2次の「予告広告」。
「本広告」が出されるのは「3月中旬」の予定となっている。
ふたたび「即日完売」を演出できるか? 要観察。
(本日、マンション広告3枚)