不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

首都圏を中心に、マンション選びのためのお役立ち情報を提供しています


「完売」というキャチコピーを裏読みすれば

金曜日、マンション広告9枚。

  • 7月2日(日)、7月9日(日)、7月30日(日)の物件と同じ。

東京駅直通10分、駅徒歩17分。総戸数635戸、20階建。販売戸数56戸、3LDK(77.80m2)〜4LDK(101.25m2)。予定販売価格3,400万円台〜5,400万円台、予定最多価格帯3,900万円台。平成19年12月下旬竣工(本チラシ掲載日の11カ月後)。

「23区最大級」の大規模再開発エリアに建つ、大規模マンション。

  • 早くも1133戸完売。いよいよ最終期スタート!

本物件の総戸数は635戸。
なのに「1133戸完売」というキャッチコピー。
総戸数を完売戸数が上回っている!
なぜ?
広告には、ゴマ粒大文字で次のように注記されている。

  • 同じ売主が事業計画を進める分譲済みの〇〇(=別の物件)678戸と今回分譲予定の△△(=本物件)の現在分譲済合計が1,133戸となることに基づくものです。

もっともらしい注釈ではあるが――。
「1133戸完売」に数字のマジックが潜んでいないだろうか・・・・・・。
完売済みの先行物件と本物件の合計が1,133戸に達しているのが事実だとして――。
たとえ同じ売主の隣接物件とはいえ、本物件とは別の物件を累計表示することに問題はないのか?
いったい本物件の販売済み戸数は何戸なのか?
消費者が知りたい肝心の数字(本物件の販売済み戸数)が表示されていないではないか!
公表されている数値から逆算すると、本物件の販売済み戸数は455戸(=1,133戸−678戸)。
見方を変えると、本物件の総戸数635戸のうち、まだ180戸(=635戸−455戸)が売れていないともいえる。
180戸。3割弱(=180戸÷635戸)が、まだ売れていないということ。
つまり、「1133戸完売」というキャッチコピーからは、180戸(3割弱)がまだ売れていないという事実が見えにくい。


マンション選びのお役立ち情報を広く世の中に伝えたい。
本日の記事に、その価値あり(あるいは、マアマアかな)という方は、クリックを!
 ↓ ↓ ↓
人気blogランキングへ



2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
Copyright(C)マンション・チラシの定点観測. All rights reserved.