不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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「物件概要」からデベロッパーの姿勢を読み解く

金曜日、マンション・チラシ4枚。

大手町駅直通16分、駅徒歩16分。総戸数42戸(管理人室1戸含む)、14階建。販売戸数11戸、3LDK(65.62m2)〜4LDK(88.26m2)。販売価格2,860万円〜4,280万円。平成18年6月末竣工(本チラシ掲載日の11カ月後)。

環7通り沿いに建つ中規模マンション。
「物件概要」をみていくと、いくつか気になることがある。

住宅金融公庫の「修繕積立基準」が、専有面積55m2以上、築5年未満で、6,000円/戸だから、本物件の額はかなり低めに設定されていることになる。
後々、修繕積立金が足りなくなって、泣くことになるのは入居者だ(デベロッパーではない)。

  • 建ぺい率/59.82%、 容積率/394.68%

区のホームページで本マンションが建つ敷地の建ぺい率と容積率を確認すると、それぞれ60%、400%となっている。
だから、本マンションは、敷地に許された建ぺい率、容積率の最大限を利用して計画されていることになる。
よく言えば、敷地が有効に活用されている(投資効率が高い)。悪く言えば建物周辺の空間に余裕がないということ(住環境が悪い)。

  • エレベーター/9人乗り1基

総戸数42戸、14階建てのマンションだから、エレベーターを2基設けるとなると分譲価格が割高になるが、1基ではなにかと不便だ。
通勤時の待ち時間が長いこと、点検時には階段を使わざるを得ないことなど。

  • 駐車場41台(機械式38台・軽自動車専用平置3台、月額使用料2,890円〜3,880円)

機械式駐車場は、車の出仕入れに時間がかかり、使い勝手がすこぶる悪いし、維持管理費も高い。
以上のように「物件概要」をザットみただけでも、デベロッパーの姿勢を読み解くことができる。

2023年6月1日、このブログ開設から19周年を迎えました (^_^)/
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