- 4月23日(土)の物件と同じ。
六本木駅直通13分、駅徒歩5分。総戸数1,981戸、58階建。販売戸数未定、専有面積52.03m2~182.72m2。販売価格未定。平成20年1月下旬竣工(本チラシ掲載日の2年8カ月後)。
- 総計画戸数2,799戸・東京最高層ツインタワーマンション
「東京都内で過去に分譲されたマンションの中で、58階建ては最高層」とのことである。
このキャッチコピーに間違いはない。ただ、現在計画中の物件を含めると、本物件の58階建てを超える物件もいくつかある。
50階建て以上の主な超高層マンションは、次のとおりである(「日経アーキテクチャ2003.11.24号」を参考に作成)。
プロジェクト名____________________階数______________総戸数___竣工年
- 西新宿3丁目西地区再開発____66階×2棟+50階_2,500戸__2010年度(予定)
- 西富久地区市街地再開発______65階_____________1,100戸__2008年(予定)
- 武蔵浦和駅西口第3街区______61階______________750戸__2009年2月(予定)
- 八王子駅南口地区____________60階______________540戸__2007年度(予定)
- 勝どき6丁目開発事業________60階____________2,800戸__2007年(予定)
- アクティ汐留____________________56階______________768戸__2004年3月
- 晴海3丁目西地区____________56階____________2,600戸__2012年(予定)
- エルザタワー55______________55階_____________650戸__1998年7月
- センチュリーパークタワー____54階_____________756戸__1999年3月
- Wコンフォートタワーズ_____54階+45階_____1,149戸__2004年12月
- 勝どき駅前地区_____________53階______________750戸__2009年(予定)
- 晴海アイランド・トリトン___50階______________594戸__1998年2月
このように超高層マンションが大量に供給されている背景には、広大な企業保有地や公共用地が売却されていることに加え、都市再生の規制緩和策が後押ししていることがある。
小泉内閣のもと2002年6月に施行された「都市再生特別措置法」によって、「都市再生緊急整備地域」に指定されると、用途地域や容積率などの規制が適用除外にできるので、超高層マンションの建設がやりやすくなるのだ。
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さて、本物件は58階建てだから、最上階の住戸は、地上170m(=57×3m)を超える高さだ。
もちろん、地面を打つ雨音は聞こえない世界だ。
バルコニーのないリビングのガラス窓のすぐ足元から景観が広がっている。開かずの窓だから、ゴンドラをぶらさげて定期的な窓掃除が必要になるだろう。
超高層マンションで忘れてはならないのは、風が強いことだ。
以下に「建築基準法施行令」第87条(風圧力)に基づいて、58階(170m相当)の風圧力(=風の強さ)を試算してみよう。
前提条件などの詳細説明をはしょると、風圧力(=風の強さ)を計算する式は、次のようになる。
- 風圧力=0.6×1.7((高さ/450m)^0.2)^2×Gf(ガスト影響係数)×風力係数
この式に基づいて、10mの高さの住戸(3階相当)での風圧力を1としたときの50m、100m、170mの高さの風圧力の割合を求めると、それぞれ1.6倍、2.1倍、2.6倍となる。
つまり、地上10mの高さの住戸(3階相当)に比べて、高さ50m(17階相当)の住戸で1.6倍、100m(33階相当)で2.1倍、170m最上階(58階)で2.6倍もの強い風が吹くということ。
超高層マンションの高層部のバルコニーでは、洗濯物が飛ばされないように気をつけよう。ベランダ・ガーデンを楽しまれる方は、強風を考慮する必要がありそうだ。