不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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駐車場100%・無料は、デベロッパーの売り逃げ戦略のひとつ?


金曜日、マンション・チラシ8枚。

大手町駅直通17分(快速利用)、駅徒歩16分。総戸数619戸、20階×3棟+15階×1棟。販売戸数未定、2LDK+S(66.86m2)〜4LDK(90.14m2)。販売価格2,600万円台〜3,700万円台。平成18年5月下旬竣工(本チラシ掲載日の1年3カ月後)。

工場跡地に建つ20階3棟+15階1棟、総戸数619戸の超大規模マンション。
B5判サイズのリビング・ダイニングの写真は、モデルルームのものであるが、窓からの眺めは、はめ込み合成写真だ。

  • 現地にて100m相当の高さからの南西方向を撮影(平成17年1月)したもので、実際の眺望とは異なります。

地上100mからの眺めというのは、階数にすれば33階(=100m÷3m)。本物件は20階建てだから、33階からの景色など決して体験できない。
不当表示の禁止(不動産の表示に関する公正競争規約 第18条)に抵触していないだろうか。
さらに目を引くのが次のキャッチコピー。

  • 自走式駐車場100%付 無料

小さな文字の「物件概要」に目を凝らすと、「駐車場/620台収容(自走式立体駐車場)618台<来客用8台・身障者用2台含む>、建物内平置駐車場2台<来客者用>」と記載されている。
確かに、総戸数619戸の駐車台数分は確保されている。問題は、駐車料金が「無料」ということだ。
自走式駐車場といえども、立体駐車場であるから、日常的な修繕や将来の大規模な修繕工事は十分予想される。
ところが、駐車場使用料が「無料」だから、日常的な修繕や将来の大規模な修繕工事のために、貴重な管理費や修繕積立金を取り崩す必要がある。
自家用車を保有していない住民にとって、駐車場にかかる費用を負担することはとても理不尽だ。
平成16年1月に国交省が改正した「マンション標準管理規約(単棟型)」をひもとくと、第15条(駐車場の使用)第2項に「前項により駐車場を使用している者は、別に定めるところにより、管理組合に駐車場使用料を納入しなければならない」とある。
また、同第29条(使用料)には、「駐車場使用料その他の敷地及び共用部分等に係る使用料は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる」とある。
つまり、本物件の駐車場使用料「無料」は、同規約の受益者負担の精神に反している。
駐車場の設置率(充足率)100%、使用料無料は、デベロッパーの売り逃げ戦略のひとつ。
本物件は、千葉県にあるとはいうものの、川ひとつ越えれば東京都で、大手町駅まで17分と交通の便はよい。マンション居住者の自家用車の保有率は必ずしも100%ではない。車を保有していない世帯が1〜2割くらいいるかもしれない。
使用料は、駐車場利用者(受益者)負担にて、日常修繕、将来の大規模修繕に必要となる金額をキチンと徴収すべし。

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2017年6月1日、このブログ開設から13周年を迎えました (^_^)/
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