不動産ブログ「マンション・チラシの定点観測」

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千葉、埼玉でマンションが増え、価格が上昇すると―

不動産経済研究所データから作成

昨日の記事で、分譲価格の面からはお買い得の時期は過ぎている旨を記したところ、「先の事はわかりませんよ」とのコメントを頂戴した。
たしかに先のことは分からない。
そこで、この業界に詳しい不動産経済研究所の角田勝司代表取締役殿の講演から参考になる発言を紹介しよう。
なお、同講演は、財団法人土地総合研究所が今年の5月17日、東海大学校友会館にて、第118回定例講演会として開催したときのもの。

■首都圏の着工動向
(前略)
去年から、千葉、埼玉で異常に供給が増えています。
千葉、埼玉で供給が増えるということは、実はそれが、マンションマーケットの史的展開から見ると価格競争に陥りやすい、販売競争に陥りやすいという市場リスクとなる動きです。
(中略)
千葉、埼玉で増え、価格が上昇しますと、その後は売れなくなるというのが、マンションマーケットの鉄則教訓です。
ただしこの10数年間、売れなくなる経験をマンション業界は持っていませんので、どういうことか分からない方達が沢山いらっしゃいますので、そろそろ在庫傷を負う業者も出て来るのではないかと思います。
マンション業界はこの10数年、都心部以外に販売競争がなかった。
ところが競争が激しくなるとそこから逃げ出す業者が沢山出てきます。
そして逃げ出す先は必ず決まっています。出口は千葉、埼玉方面にありです。
バブル前と同じような遠距離地点でマンションを再開し始めました。
そろそろ「新マンション時代」の看板を取り下げなければと思っている次第です。



■2006年問題の第2の問題
(前略)
12年間不況知らず、マンション業界の一人勝ちが続いてきたのは、千葉、埼玉のマンションが少なかったからです。
この辺は肝に銘じて覚えておいていただきたいと思います。
(中略)
1、2年前には千葉、埼玉では、新規マンションがそれほど無かった。
低所得の団塊ジュニアがメイン顧客ですから、そういうことでは一瞬は正しい。
しかし住宅マーケットは成熟化しているので、成熟化世代の戦い方というのは、地価が高いところで、如何に良質のお客さんに良質マンションを買って貰うかというのが正攻法的な考え方ではないかと思うわけです。
低額で量的なものを追い求めると最近の建売業界のパワービルダーのごとく、売上はすぐ頭打ちになってしまうということになりかねない、ということが経験則上言えます。




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